美術の世界には、奇跡を起こしたヒーローが数多く存在する。
もしも、そんな彼らにヒーローインタビューを行ったなら・・・?
インタビュアー (以下:イ) 「放送席、放送席。
こちらには、ペテロさんにお越し頂いております」
ペテロ (以下:ペ) 「サン・ピエトロ大聖堂でお馴染みの聖ペテロじゃないほうのペテロです。
よろしくお願いします」
イ 「確か、イタリアのヴェローナ出身なんですよね?」
ペ 「そうなんです。
それで、あの聖ペテロさんと区別して、ヴェローナの聖ペテロと呼ばれています」
イ 「ところで、あのぉ・・・・・・・。
僕の見間違えでなければ、そのぉ・・・・・ペテロさんの胸に・・・・・・・」
ぺ 「あぁ、はい。剣が刺さってますよ」
イ 「もう一つ、見間違えでなければ、そのぉ・・・・・ペテロさんの頭に・・・・・・・」
ぺ 「あぁ、はい。鉈が刺さってますよ」
イ 「いや、大丈夫なんですか?!」
ペ 「あ、はい。まぁ、なんとか」
イ 「めっちゃ血が出てますけど」
ペ 「あぁ、これですか?あとで洗濯するんで大丈夫です」
イ 「いや、服の心配じゃなくて!というか、一体、何があったんですか?」
ぺ 「私はその昔、ドミニコ会の修道士をしてたんですけどね。
ある時、ミラノで布教をしていたら、いきなり背後から暗殺者たちが現れまして」
ジョバンニ・ジローラモ・サヴォルド 《聖ペテロの暗殺》
イ 「怖っ」
ペ 「持っていた剣で私の胸をブスッと一刺し」
イ 「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
ぺ 「さらに、鉈で私の頭をパッカーンと振り下ろしたんです」
イ 「うへぇぇぇぇぇぇぇ」
ぺ 「これはもう死んだなと思いまして、
そこで最後の力を振り絞って、地面に血文字を書こうと」
イ 「いわゆるダイイングメッセージってヤツですね!何て書いたんですか?」
ペ 「いえ、『私は神を信じます』 と書きました」
ジャン・ブルディション 《聖ペテロ》
イ 「何でだよ?!犯人の名前とか特徴を書けよ!」
ペ 「そういうのを書いたほうがいいんですか?」
イ 「まぁ、普通はそうですよね」
ぺ 「とはいえ、あえて犯人の名前を書かなかった、
というところが評価されて、私はその死後、聖人となったのです」
イ 「死後?ということは、剣や斧が刺さっても、
なんとか間一髪助かったっていうわけじゃないんですね??」
ぺ 「そりゃそうですよ。さすがにこれだけ刺さったら死にますよ」
イ 「・・・・・・・・・・。」
ペ 「ハリウッド映画の悪役じゃないんですから。ハハハ」
イ 「・・・・・・ん?あれ?じゃあ、何で今も剣と斧を刺しっぱなんですか??」
ロレンツィオ・ロット 《聖ペテロ》
ペ 「それはですね。剣と斧で殺されたっていうのが私の人生の最大のエピソードでして」
イ 「はぁ」
ぺ 「まぁ、ぶっちゃけていえば、キャラ付けですよね。
剣と斧で殺されたキャラ」
イ 「何そのキャラ?!」
ぺ 「なので、まぁ、もうあれ以来ずっと刺しっぱなし。
この格好していれば、一目で僕だとわかるので」
イ 「それはそうでしょ。他にそんなイカれた聖人はいないんですから」
ペ 「そうですか?僕はもうすっかりこの格好に慣れちゃいましたが。アハハ」
イ 「いや、こっちが慣れないですよ!」
ペ 「そうですか?この前、幼いキリストさんと、
マリアさんに逢ってきたんですが、普通に対応してくれましたよ」
イ 「本当ですか?」
ぺ 「はい。あっ、これがその時の様子です」
ロレンツィオ・ロット 《聖ペテロ》
イ 「いやいやいや!完全に目を合わせないようにしてるじゃん!
2人とも危ねぇヤツが来たって感じの表情してますよ」
ペ 「そうですか?」
イ 「(これ以上、関わるのやめよ)
こちらからは以上です。放送席にお返しいたします」
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ペテロ (以下:ペ) 「サン・ピエトロ大聖堂でお馴染みの聖ペテロじゃないほうのペテロです。
よろしくお願いします」
イ 「確か、イタリアのヴェローナ出身なんですよね?」
ペ 「そうなんです。
それで、あの聖ペテロさんと区別して、ヴェローナの聖ペテロと呼ばれています」
イ 「ところで、あのぉ・・・・・・・。
僕の見間違えでなければ、そのぉ・・・・・ペテロさんの胸に・・・・・・・」
ぺ 「あぁ、はい。剣が刺さってますよ」
イ 「もう一つ、見間違えでなければ、そのぉ・・・・・ペテロさんの頭に・・・・・・・」
ぺ 「あぁ、はい。鉈が刺さってますよ」
イ 「いや、大丈夫なんですか?!」
ペ 「あ、はい。まぁ、なんとか」
イ 「めっちゃ血が出てますけど」
ペ 「あぁ、これですか?あとで洗濯するんで大丈夫です」
イ 「いや、服の心配じゃなくて!というか、一体、何があったんですか?」
ぺ 「私はその昔、ドミニコ会の修道士をしてたんですけどね。
ある時、ミラノで布教をしていたら、いきなり背後から暗殺者たちが現れまして」
ジョバンニ・ジローラモ・サヴォルド 《聖ペテロの暗殺》
イ 「怖っ」
ペ 「持っていた剣で私の胸をブスッと一刺し」
イ 「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
ぺ 「さらに、鉈で私の頭をパッカーンと振り下ろしたんです」
イ 「うへぇぇぇぇぇぇぇ」
ぺ 「これはもう死んだなと思いまして、
そこで最後の力を振り絞って、地面に血文字を書こうと」
イ 「いわゆるダイイングメッセージってヤツですね!何て書いたんですか?」
ペ 「いえ、『私は神を信じます』 と書きました」
ジャン・ブルディション 《聖ペテロ》
イ 「何でだよ?!犯人の名前とか特徴を書けよ!」
ペ 「そういうのを書いたほうがいいんですか?」
イ 「まぁ、普通はそうですよね」
ぺ 「とはいえ、あえて犯人の名前を書かなかった、
というところが評価されて、私はその死後、聖人となったのです」
イ 「死後?ということは、剣や斧が刺さっても、
なんとか間一髪助かったっていうわけじゃないんですね??」
ぺ 「そりゃそうですよ。さすがにこれだけ刺さったら死にますよ」
イ 「・・・・・・・・・・。」
ペ 「ハリウッド映画の悪役じゃないんですから。ハハハ」
イ 「・・・・・・ん?あれ?じゃあ、何で今も剣と斧を刺しっぱなんですか??」
ロレンツィオ・ロット 《聖ペテロ》
ペ 「それはですね。剣と斧で殺されたっていうのが私の人生の最大のエピソードでして」
イ 「はぁ」
ぺ 「まぁ、ぶっちゃけていえば、キャラ付けですよね。
剣と斧で殺されたキャラ」
イ 「何そのキャラ?!」
ぺ 「なので、まぁ、もうあれ以来ずっと刺しっぱなし。
この格好していれば、一目で僕だとわかるので」
イ 「それはそうでしょ。他にそんなイカれた聖人はいないんですから」
ペ 「そうですか?僕はもうすっかりこの格好に慣れちゃいましたが。アハハ」
イ 「いや、こっちが慣れないですよ!」
ペ 「そうですか?この前、幼いキリストさんと、
マリアさんに逢ってきたんですが、普通に対応してくれましたよ」
イ 「本当ですか?」
ぺ 「はい。あっ、これがその時の様子です」
ロレンツィオ・ロット 《聖ペテロ》
イ 「いやいやいや!完全に目を合わせないようにしてるじゃん!
2人とも危ねぇヤツが来たって感じの表情してますよ」
ペ 「そうですか?」
イ 「(これ以上、関わるのやめよ)
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