現在、アーティゾン美術館の5階展示室では、
“Cosmo- Eggs|宇宙の卵” という展覧会が開催されています。
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こちらは、2年に1度行われる現代アートの祭典ヴェネチア・ビエンナーレ、
その第58回、昨年2019年の日本館で展示されたものの帰国展にあたる展覧会です。
と、ここで一つ疑問が。
なにゆえ、アーティゾン美術館で、
ヴェネチア・ビエンナーレの帰国展が??
アーティゾン美術館とヴェネツィア・ビエンナーレ。
接点はまったく無さそうな気がします。
が!!
実は、1956年に竣工した吉阪隆正設計のヴェネチア・ビエンナーレ日本館は・・・・・・・・
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石橋財団の創設者である石橋正二郎が建設寄贈したものなのだとか。
そういえば、今の東京国立近代美術館の建物も、石橋正二郎が寄贈したもの。
故郷の久留米市にも、石橋正二郎が寄贈した建物がたくさんあるそうです。
どんだけ太っ腹なんだ!
ともあれ、そういう歴史的な繋がりがあって、
今回の帰国展が、アーティゾン美術館で開催されることになったのだそうです。
さてさて、会場に入るとまず紹介されていたのは、
これまでヴェネチア・ビエンナーレ日本館で行われた展示の一覧でした。
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梅原龍三郎や瀧口修造にはじまり、
草間彌生さん、内藤礼さん、塩田千春さんなど、そうそうたる顔ぶれが名を連ねています。
さすが、「アートのオリンピック」 ことヴェネチア・ビエンナーレです。
続いて紹介されていたのは、“Cosmo- Eggs|宇宙の卵” に携わった5人。
キュレーターの服部浩之さんを中心に、美術家の下道基行さん、
作曲家の安野太郎さん、人類学者の石倉敏明さん、建築家の能作文徳さん、
それぞれのプロフィールや経歴がバナーで紹介されています。
そして、いよいよ本題の “Cosmo- Eggs|宇宙の卵” の紹介に。
制作途中のメモ書きや模型などの資料や、
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そのプロセスを記したタイムラインが紹介されていました。
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こちらのタイムラインは、まぁ情報量が過多なので、
一からちゃんと読んでいると、かなり時間を取られます。
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いやいや、ミーティングの場所が、
モスバーガーとかコメダ珈琲とかどうでもいいし (笑)
正直なところ、展覧会の冒頭からここまでずっと、
ほぼテキストを読んでいる感じなので、頭の中がパンク寸前に。
自粛明けの頭には、なかなか辛いものがありました。
そこに来て、次に現れたのが、タウンページよりも分厚い黄色い謎の本。
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壁には、その本の一節と思われるものが貼られています。
何が書かれているのかと近づいてみたところ・・・・・・・・
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全体にびっしりと謎の数字が羅列されていました。
???????????????????
意味不明すぎて、一瞬マジで頭がバグったのかと思いました。
ハードモードな展覧会です。
そして、いよいよ展覧会の目玉、“Cosmo- Eggs|宇宙の卵” の再現展示へ。
会場のスペースの関係で、実寸ではなく90%のサイズで再現されているとのこと。
また、実際の日本館は鉄筋コンクリート造ですが、
さすがに展示室内に鉄筋コンクリートを再現するわけにはいかないので、
エントランス部分はダンボール、展示室が合板で再現されていました。
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内部では、4人の異なる分野のアーティストが共同して、
制作したインスタレーション作品が、ほぼ完ぺきな形で再現されています。
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建築家の能作さんが設計したという、
プロジェクターとスクリーンを一体化させた不思議な什器。
そこに映し出されているのは、
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下道さんの 《津波石》 という映像作品です。
こちらは、津波によって岸に打ち上げられた大きな岩を、モノクロで映した映像作品。
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CGのようですが、現実の光景です。
津波のすさまじさが静かに、かつダイレクトに伝わってきます。
さて、この映像作品からは、ほとんど音が聞こえてきませんが、
会場内には、洞窟を吹き抜ける風のような不思議な音が鳴り響いていました。
その正体は、安野さんが作曲した、
《COMPOSITION FOR COSMO-EGGS “Singing Bird Generator”》 という音楽。
こちらは録音されたものをループ再生しているわけではなく、
会場内にいくつも設置されたリコーダーが、今まさに演奏しているものなのだとか。
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・・・・・・・・・でも、どうやって??
それを実現させているのが、空間の中央に不自然に置かれた黄色いバルーン。
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ここから送り出される空気が、管を通って、
リコーダーに空気を送り込んでいるのだそうです。
なお、展示室の壁面には、人類学者の石倉さんによって、
津波や巨石にまつわる日本の神話の一節が彫り込まれています。
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(再現では日本語となっていますが、ヴェネツィア・ビエンナーレでは英語で彫られていたそうです)
以上が、“Cosmo- Eggs|宇宙の卵” の再現展示。
オモシロいと思うか思わないかはあなた次第です。
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