架空の深夜ラジオ番組。
『アートテラー・とに~の"画家よ聞いてくれ"』。
DJを務めるアートテラー・とに~のもとには、
毎回、美術界の巨匠たちからメールが届くそうな。
さぁ、そろそろオンエアが始まるようですよ。
こんばんは。アートテラーのとに~です。
今夜も始まりました 『アートテラー・とに~の"画家よ聞いてくれ"』。
画家の皆さま、本日も最後までお付き合い頂けたら幸いです。
最近一番ビックリしたニュースといえば、
やっぱり何と言っても、“盗めるアート展” ですよね。
開幕前からかなり話題となっていましたけれども、
実際に開催してみたら、一瞬にしてすべての作品が盗まれてしまったそうです。
しかも、その盗まれた作品がメルカリに出品されていたそうですね。
なんとも意外で、ガッカリする結末でした。
このラジオを聴いてくれてるリスナーの皆さまの中には、
実際に自分の絵が美術館から盗まれたよ、って方もいらっしゃるでしょうね。
そこで本日は、『私の作品、盗まれました』 というテーマでメールを募集したいと思います。
作品を盗まれたことがある画家の皆さま、エピソードお待ちしています!
さてさて、お便り届いています。
こちらは、アルルにお住まいのラジオネーム 「ひまわり野郎」 さんからのお便りです。
「とに~さん、こんばんは。」
こんばんは。
「以前、昔から憧れていた画家との同居生活を始めました、というハガキを送りました。
とに~さん、覚えていますか?」
覚えてますよ。2か月くらい前ですよね?お葉書を送ってくださったのは。
確か、いろんな画家に声をかけたんだけど、
結局一人しか来てくれなかったっていう話でしたよね (笑)
「実は、その彼と喧嘩別れをしてしまいました。
もちろん同居も解消となりました。」
えっ、もう別れちゃったんですか?!
早いなぁ。
「ささいなことが積み重なって、最終的に爆発してしまった形です。
とに~さんも、お笑いコンビの相方と同居していたそうですが、
同居を解消した時は、やはり悲しかったですか?良かったら教えてください。」
そうですね。やっぱり切ない感じはありましたかね。
「それから、僕は同居を解消した時に、
衝動的に耳たぶを切ってしまいましたが、とに~さんはどうですか?」
どうですか?って、切るわけないでしょ (笑)
何で衝動的に耳たぶ切っちゃうんですか??
まぁ、でも、良かったですよね、切り落としたのが耳たぶだけで。
耳全部切ったら、ラジオ聴けなくなっちゃいますからね。
「何はともあれ。たった2か月でしたが、貴重な経験をすることが出来ました。
この曲を聴くと、あの時のことをいろいろ思い出してしまいます。
是非、オンエアして欲しいです!」
わかりました。
では、「ひまわり野郎」 さんからのリクエスト曲です。
GLAYで 『Way of Difference』。
はい。お聴きいただいたのは、GLAYで 『Way of Difference』 でした。
続いてのお便りに参りましょう。
エクス=アン=プロヴァンスにお住まいのラジオネーム 「セザンヌざんす」 さんからのお葉書です。
「とに~さん。こんばんは。いつもラジオ楽しく聴いております」
ありがとうございます。
「今、とっても悩んでいることがあります。」
何でしょうか?
「サロンに毎回出展しているのですが、いつも落選してしまいます。
昨年も落選してしまい、ついに9年連続で落選となりました。
僕には才能がないのでしょうか?とに~さん、どう思いますか?」
僕は、「セザンヌざんす」 さんの絵を観ていないので、適当なことは言えないですけれど。
これは、あくまで予感でしかないんですが、
このまま頑張って絵を描き続けていたら、大物になりそうな気がしますよ。
もしかしたら、将来、『近代絵画の父』 なんて呼ばれているかもしれませんね。
そんな 「セザンヌざんす」 さんに、僕からこの曲を届けたいと思います。
サンボマスターで 『できっこないを やらなくちゃ』。
お聴きいただいたのは、サンボマスターの 『できっこないを やらなくちゃ』 でした。
続いては、メールが届いておりますね。
ラジオネーム 「ノルウェーの中心で愛を叫びたい」 さんです。
「とに~さん、こんばんは。」
こんばんは。
「僕は自分の作品が盗まれたことがあります。それも同じ絵を2回も。
最初に盗まれたのは、1994年の時です。
この年はリレハンメル冬季オリンピックがあって、その開会式の日に盗まれました。
開会式が行われるため、美術館の警備が手薄になっており、
2人組の犯人は堂々と窓ガラスを割り侵入して、僕の絵を盗んでいったそうです。
しかも、『貧弱な警備をありがとう』 とメモを残して。
とに~さん、これってムカつきますよね?」
いや、それはムカつくよね。
「ふざけんじゃねぇよ!」 って叫びたくなりますよね。
「ところで話は変わりますが、もう一つムカついたことがあったので聞いてください。」
なんでしょうか?
「僕には、ちょっと前まで彼女がいました。
彼女の方から積極的に、何度も結婚を申し込んできたのですが、
僕は昔からまったく結婚願望がなかったので、そのたびに断っていました。
そんなことが何回か続いたある日、彼女が自殺すると言って、ピストルを取り出したのです。
それを止めようと手をさし伸ばした時に、運悪く、銃が暴発。
僕の中指の第2関節が吹っ飛んでしまいました」
うわうわうわ、衝撃的な展開!
さぞかし痛かったでしょうね。。。
「そんなこともあって、彼女とは別れたのですが、
なんと彼女は、そのあと、僕の知人と結婚したのです。
確かに、結婚しなかった僕も悪いのですが、よりによって知人と結婚するなんて。
僕の中指を奪っておいて、この裏切りはヒドくないですか?」
う~ん。まぁ、気持ちもわからなくないですが・・・・・。
これはどっちもどっちのような気がしますね。
「彼女と別れてからは、この曲ばかりを聴いています。
是非リクエストしたいです。」
はい。ということで。
「ノルウェーの中心で愛を叫びたい」 さんからのリクエストです。
Every Little Thingで 『Time goes by』 。
お聴き頂いたのは、Every Little Thingで 『Time goes by』 でした。
さて、今夜もそろそろお別れの時間が近づいてまいりました。
あっ、もう一通メールが届いているそうです。
先ほどの 「セザンヌざんす」 さんからですね。
「先ほどとに~さんが選んでくれた曲を聴いて、
画家として頑張っていこうと勇気づけられました。
今年もサロンに挑戦したいと思います!」
それは嬉しいですね。
是非、頑張ってください!
「奥の手と思っていて、踏ん切りが付かなかったのですが。
友人の画家が審査員をしているので、彼に頼んでみることにします!
審査員は弟子の1人を入選させることができるので、
僕を弟子ということにしてもらって、入選させてもらおうと思います。
とに~さんのおかげでプライドを捨てることが出来ました!
ありがとうございます!」
いや、そんなつもりで応援したわけじゃないんですけどね・・・。
まぁ、いっか。
というわけで、今宵はこの辺で。
また来週この時間にお会いしましょう。さようなら。