~前回までのあらすじ~
「国宝。きゅんです。」 な国宝ハンター・とに~は、
すべての国宝を目にするべく、日本中を旅している。
国宝しか勝たん。
先日は佐賀県でのハンティングに挑むも、まさかの空振りという結果に。。。
ぴえん超えてぱおん。
今回は、飛騨高山へとやってきました。
降り立ったのは、飛騨国府という無人駅です。
ここから目指す国宝までは、徒歩で約4㎞。
つまり往復約8㎞。
何もない道のりをひたすら歩き続けます。
ただただ歩き続けます。
長い国宝ハンターの歴史の中で、
この手のパターンは何度も経験があるので、
長距離を歩くこと自体は、そこまで苦ではないのですが。
今回に限っては、遅々として足が進みません。
・・・・・・・というのも、遡ること数日前。
目的の国宝があるお寺に、拝観予約の電話をした際のこと。
「もしもし。○日にそちらに訪れる計画をしておりまして。
是非、拝観させて頂きたいのですが・・・」
「あぁ、今、コロナだから拝観は受け付けてないんですよ」
「えっ!あっ、そうなんですね・・・。
あの、ちなみに、国宝の内部は拝見できなくても構わないので、外観は観られますか?」
「外観から?階段の下からなら見られますけど」
「階段ってどれくらいありますか?何段くらいですか?」
「数えたことないからわからないなぁ」
「そうなんですね・・・。
(国宝ハンターの) 僕としては、外観の一部でも観られればいいのですが。
階段の下から見えますか?」
「見えるのは見えるよ」
「どれくらいです?」
「どれくらい、って言われても・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「(切)」
「・・・・・・・・・・・」
というわけで、お寺に着いたところで、
ちゃんと国宝が見られるかどうかは不明です。
合格発表を待つような足取りで、歩を進めました。
そして、駅を出発して約1時間後。
目的の安国寺に到着しました。
狙うは、こちらの 《安国寺経蔵》 (ジャンル:工芸品) 。
1408年に建立された日本最古の経蔵 (=経典を入れておく蔵) です。
経蔵内には、経本を納めた八角形の回転式の輪蔵があるのだそう。
さて、問題はどこまで 《安国寺経蔵》 に近づけるのか?!
行けるところまで行ってみましょう。
まずは階段の下から見上げてみました。
特に柵のようなものはありません。
しかも、よく見れば、階段の上に人がいます。
どうやらそこまでは進めるようです。
・・・・・・・って、あれ?!
普通に近くまで来れちゃいましたけど??
なんなら背後からも見学できちゃいましたけど??
と、しばらく様子をうかがっていたところ、ある事実が判明しました。
どうやら団体ツアー客が特別に内部見学をしているようです。
そういえば!
境内の入り口に観光バスが2台ほど停まっていましたっけ。
さすがに、そこまで厚かましくないので、
団体ツアー客のふりをして、経蔵の中に入るような真似はしませんでしたが。
遠巻きとはいえ、経蔵の内部もちゃんと拝見することができました。
ちなみに。
僕が経蔵に到着して3分後には、団体ツアー客は撤収。
経蔵への階段も封鎖されました。
あと数分でもタイミングがズレていたら、
決して、こんな風には鑑賞できなかったことでしょう!
国宝ハンター史上最も奇跡的な出来事でした。
今現在の国宝ハンティング数 1031/1125
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