日本全国のシャガールファンの皆様、お待たせしました!
渋谷区立松涛美術館で、シャガールの美術展が始まりました♪
・・・・・より正確に言うならば、シャガールの原画を元に、
イヴェット・コキール=プランスという女性作家の手によって制作されたタピスリーをテーマにした美術展です。
(注:タピスリーは、タペストリーのフランス語)
「な~んだ、タピスリーか・・・( ´_ゝ`)」
そう思ってスルーしようとしている、そこのシャガールファンの貴方!
本当にスルーしてしまって、良いのでしょうか?!
実は、かくいう僕も。
『原画>>タピスリー』 というイメージがあって、正直、ほとんど期待していませんでした。
(↑この一文が、渋谷区立松涛美術館の関係者に読まれないことを祈ります)
ところが。
実際に、会場で目にしたイヴェット・コキール=プランスのタピスリーの素晴らしさたるや!
《創造》
慣用表現でもなんでもなく、思わず息を呑んでしまったほどでした。
んがんぐ。
一応、形式上、タペスリーの画像を添付していますが。
残念ながら、画像では、全くもって、その素晴らしさが伝わりません。
会場でタピスリー作品を前にすれば、まず何よりも、その大きさに圧倒されます。
上で紹介した 《創造》 は、255×187cmですが、
こちらの 《平和》 というタピスリー作品は、410×620cmと、圧巻も圧巻。
それだけ大きいと、作品の印象も大味になってしまうのかと言えば、全くそんなことはなく。
並べて展示されている同じ図案のリトグラフと比べてみても、全然遜色がありません。
実に、巧みに繊細に織り上げられていました。
いや、むしろ、織物である分、タピスリー作品の方が、
リトグラフ作品よりも温かみが増している気さえしました。
よく自分よりも大きな作品を観賞すると、
「包まれてるみたい♪」
などと、感じますが。
実際は、キャンパス作品の場合、物理的に包まれることは不可能です。
(支持体である板から、キャンバス生地を外せば、出来なくはないですが)
しかし、タピスリー作品なら、リアルに包まれることが出来ます。
カーテンにくるくる包まったみたいに、
これらのタピスリー作品に、くるくる包まってみたい!
そんな想いに駆られながら、シャガールのタピスリー作品の数々を堪能しました。
ちなみに、地下1階にある松涛美術館の第一展示室は、地上1階部分からも観賞することが可能なため、
タピスリー作品を、地下1階で下から見上げることも、地上1階から見下ろすことも出来ます。
それぞれの観賞方法で、また違った表情を魅せるので、是非、両方の方法で観賞してみてくださいませ。
「シャガールのタピスリー作品、下から見るか?上から見るか?」 です。
さてさて、イヴェット・コキール=プランスのタペスリー作家としての非凡な腕も堪能出来ましたが。
もちろん、その腕を十分に発揮させたシャガールの才能も十二分に堪能することが出来ます。
というわけで、ここからは、
絵画として気に入った (気になった?) 作品を、いくつかご紹介いたしましょう。
まずは、 《天使の湾》
天使と言いながら、どうみても人魚。
この自由すぎる発想力こそが、シャガールの魅力の一つだと思います。
自由すぎる発想力と言えば、こんな作品も。
《パリの上の雄鶏》 に描かれているのは、前が人間で、後頭部が雄鶏というハイブリットな生物。
おそらく普通の人間が描いたら、恐怖しか生み出さないキャラクターになるのでしょうが。
シャガールが描くと、愛らしく感じてしまうから不思議です。
ラストは、こちらの作品↓
タイトルは、 《青い夜》 。
JITTERIN'JINNのボーカルは、 “あなた” から、これを貰ったのですね!!
10位以内を目指して、美術ブログランキングにご協力をお願いします(現在35位)
↧
シャガールのタピスリー展 二つの才能が織りなすシンフォニー
↧