本日、12月25日は、イエス・キリストの誕生日・・・・・でもありますが。
“500年に一度の名僧” と称えられ、
数多くの禅画を残したことでも知られる白隠慧鶴 (はくいんえかく) (1685~1768) の誕生日でもあります。
というわけで、 『クリスマスなんて大嫌い!! なんちゃって♥』 な僕は、
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の “白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ” に行ってきました。
こちらのCM映像を見た段階で、
かなり面白そうな気がしていましたが。
実際の美術展は、その期待を上回るほどの面白さでした!
おそらく、2012年ラストの3つ星美術展ではないでしょうか。
《半身達磨》 しかり、
萬壽寺蔵 (大分県)
《布袋吹於福》 しかり、
法華寺蔵 (愛媛県) 大洲市立博物館寄託
《すたすた坊主》 しかり。
早稲田大学會津八一記念博物館蔵
一目で、彼の作品だとわかるほど個性的な画風が持ち味の白隠。
そのアクの強い画風ゆえに、人によっては、
「ちょっと、この作風は苦手かも・・・」
と受け付けない方も、いらっしゃることでしょう。
実は、かくいう僕も、白隠の作風は、少し苦手でした。
しかし、画風は苦手でも、内容は面白いと感じる漫画があるように。(←僕の場合は、ジョジョです)
画風は苦手でも、内容は面白いと感じられる白隠ような作品もあるのだと、
今回の美術展を通じて、改めて実感しました。
皆様、食わず嫌いはいかんです (笑)
ちなみに、今回の白隠展には、日本各地のお寺から、約100点もの白隠作品が集結。
中には、寺外で公開されるのが初めてという貴重な白隠作品もあり、
今回の白隠展にかけるBunkamuraザ・ミュージアムの気合いが伺えました。
これだけの白隠作品が集まる機会は、この先、そうそうないはずです。
ただ、それだけ集まると、白隠好きにはたまりませんが。
白隠が苦手な人にとっては、
「え~、約100点もあるの?途中で飽きちゃいそう・・・(-ω-`;)」
と、逆効果になりかねません。
いえいえ、その辺は、ご心配いりません。
今回のBunkamuraザ・ミュージアムの気合いは、会場作りにも表れていて、
かなり変則的な六角形の展示室を繋ぎ合わせたような不思議なレイアウトになっており、
そんなこれまでにない会場のおかげで、最後まで飽きることなく、白隠展を楽しむことが出来ます。
さてさて、ここまで長いこと、肝心の白隠の作品については、あまり触れていませんでしたが (笑)
もちろん、楽しい作品、心に刺さった作品がたくさんありました。
むしろ、今回の白隠展のおかげで、苦手意識がなくなり、白隠が好きになった気がします。
印象に残った作品を、いくつか挙げますと。
百種類の 『寿』 の字に囲まれた福禄寿の姿が印象的な 《百寿福禄寿》 や、
普賢寺蔵(山口県)
なぜか、着物には、 『赤飯』 という文字が描かれている 《びゃっこらさ》 、
画像はありませんが、メビウスの輪が描かれている永青文庫蔵の 《布袋》 に、
白隠が嫌っていたという吉田兼好を猿の姿で描いたという 《吉田猿猴》 など、キリがありません。
また、2年前の “細川家の至宝” にも出展されていた 《乞食大燈像》 を筆頭に、
ロックなスタイルの白隠作品も多々展示されており、
ユルいだけじゃない白隠の作品世界を、存分に堪能することが出来ます。
1月22日からは、作品の一部を入れ替えて、後期の展示が始まるとのこと。
後期が始まったなら、またBunkamuraザ・ミュージアムに、すたすたと出向くことにいたしましょう。
クリスマスプレゼントとして、美術ブログランキングにご協力をお願いします(目指せ、10位以内!)
↧
白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ
↧