俺は、今、モーレツに腹が立っている!
美術展の期間に合わせてレストランが提供する限定メニューってあるだろ?
あれは、何で、フレンチだとか、
スイーツだとか、女が喜ぶメニューばっかりなんだ?!
漢 [おとこ] が、そんなこじゃれたものを、食ってられるか!
漢なら、ガッツリと丼が食いたいんだ。
展覧会の期間に合わせて、アートな丼を誰か作ってくれ!
何、作ってくれない?
なら、俺が作るしかないじゃないかっ!
そう。これが、漢のアート丼だ!
過去に、フェルメール丼とゴッホ丼を生み出した、この 『漢のアート丼。』 というシリーズ。
半年以上のブランクを経て、ついに本日めでたく復活しました!
3杯目として挑戦することにしたのは、
雑誌 『ライフ』 の 「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」 という企画で、
日本人として唯一86位にランクインした・・・
そう、葛飾北斎をイメージした葛飾北斎丼です。
これまで制作したフェルメール丼やゴッホ丼に比べると、
日本全国を探せば、どこかで売っていそうな気がする葛飾北斎丼。
アート丼シェフ (?) としては、生半可なものは作れません (笑)
さて、いろいろと悩んだ末に、メイン食材として選んだのは・・・
今が旬のブリです。
なぜ、ブリを選んだのかと言いますと。
北斎はその生涯の中で、
春朗・群馬亭・不染居・錦袋舎・為一・画狂人・画狂老人・天狗堂熱鉄・百姓八右衛門…etc
と、実に、30回も改号した人物。
ワカシ→イナダ→ワラサと改号 (?) を重ねるブリは、いわば、魚界の葛飾北斎です。
まずは、そのブリの刺身を、細切れにします。
その切ったブリをタッパーに入れ、
醤油・酒・味りんとともに漬けにしていきます。
さらに、葛飾北斎と言えば、妙見菩薩 (=北斗七星を神格化した菩薩) の信仰者。
北斎という名前も、北斗七星信仰に由来していますので、 “七” 繋がりで・・・
七味唐辛子を入れてみました。
あとは、しばらく、冷蔵庫で味をなじませます。
30分後
漬けの完成に合わせて、セットしておいたご飯が炊きあがったようです。
ジャーをオープンしてみましょう。
いやぁ、美味しそうに、赤飯が炊き上がりました。
「えっ、赤飯?!」 と驚かれた方も多いことでしょう。
確かに、ブリの漬けを、そのまま白飯に乗せて丼にした方が、美味しそうに決まっています。
しかし、それでは、北斎の独創性には、到底及びません。
そこで、今回考えたのは・・・
《富嶽三十六景 凱風快晴》 にヒントを得た赤富士をイメージした丼。
盛り付け方も、赤富士風にしてみました。
(赤飯にもち米が入っていないと、こうはなりませんw)
より、 《富嶽三十六景 凱風快晴》 のイメージに近づけるべく、裾野には青海苔を敷き詰めます。
(風味も格段にアップします!)
そこに、うろこ雲をイメージしたブリの漬けを乗せれば、完成。
これが、漢の葛飾北斎丼です!
七味のおかげでピリリとしたブリの漬けと、
甘味があってもっちりとした食感の赤飯の相性は、意外なほどにベストマッチ。
そこに、青海苔の風味も加わり、 「んまい!」 です。
ついつい箸が止まらなくなってしまいますが、半分くらい食べたところで、小休止。
ここに、 《富嶽三十六景 神奈川沖波浦》 のごとく、
だし汁の波を投入すれば、
鯛茶漬けの感覚で、また違った味わいを楽しむことが出来ます。
これまた、 「んまい!」 。
ちなみに、余談ですが。
赤飯を炊くときの水も、だし汁を作る時に使った水も、富士の水を使ってみました。
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3杯目 これが、葛飾北斎丼だ!
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