昨日は、そごう美術館で開催中の・・・
“山口晃展 ~付り澱エンナーレ老若男女ご覧あれ~” に行ってきました。
昨年メゾンエルメスで開催された “望郷―TOKIORE(I)MIX” とはうって変わって、
そごう美術館だからでしょうか、現代美術展には珍しく、会場のお客さんのほとんどが年配の方でした。
『老若男女』 というよりは、 『老老男女』 という感じです。
それでも、大和絵をベースにしている山口晃さんの作品は、
年配の方にも、すんなりと受け入れられていたようでした。
まさに、老若男女にご覧頂きたい美術展です。
《千躰佛造立乃圖》 (2009) や、
個人蔵 © YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery
《厩圖2004》 (2004) のような絵画作品は、
滋賀県立近代美術館蔵
© YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery
実物を見ないと、その細密描写ぶりが伝わらないので見逃せないですし、
特別に全点展示されている 『私と20世紀のクロニクル』 の挿画も見逃せませんが。
今回の山口晃展で一番見逃せないのは、何と言っても 「山愚痴屋澱エンナーレ2013」 の展覧会場。
なんと山口晃展の会場の中に、別の美術展会場があるのです。
(←入れ子構造になっている会場で、こちらのパンフレットが渡されます)
・・・・と言っても、 「山愚痴屋 (やまぐちや) 澱エンナーレ(おりえんなーれ)」 とは、
山口晃さん一人の作品だけで構成されているトリエンナーレ風の美術展。
例えは古いですが、木梨憲武の 「1人ものまね王座決定戦!!」 みたいな感じです (笑)
(←何人もアーティストが参加しているようですが、全員山口晃さんw)
あくまでトリエンナーレ風の美術展にこだわっているので、
絵画だけでなく、映像作品や立体作品など、作品の形式はさまざま。
確かに、言われてみなければ、全部が山口晃さんの作品とは思えないほどでした。
意外と、カメレオン的なアーティストだったのですね。
そんな 「山愚痴屋澱エンナーレ2013」 の出展作品の中で、
個人的に気に入った作品は、山口晃さんの 《解読》 というシリーズ。
これは、一般的な交通標識の新たな解釈を、山口晃さんが勝手に考えてしまうというもの。
例えば、 は、『マイケル』 。
は、 『ていうか、そもそも50キロでなんか走れませんて、人は。え?人じゃない?』 。
に至っては、 『高見沢俊彦』 でした (笑)
他には、毒っ気の効いた 《サウンドロゴ》 シリーズがお気に入り。
この美術展を通じて、山口晃さんの知られざる一面が垣間見えた気がします。
最後に、もう1点気になってしまった作品を。
「山愚痴屋澱エンナーレ2013」 の会場ではなく、
山口晃展の会場のほうで展示されていた 《百貨店圖日本橋新三越本店》 (2004) です。
株式会社三越伊勢丹 蔵
©YAMAGUCHI Akira Courtesy Mizuma Art Gallery
描かれているのは、もちろん日本橋新三越本店。
まさか、そごうの中で、日本橋三越に遭遇するとは思ってもみませんでした。
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山口晃展 ~付り澱エンナーレ老若男女ご覧あれ~
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