現在、原美術館では、 “坂田栄一郎―江ノ島” という美術展が開催されています。
その告知を初めて目にした時は、
「ふ~ん。尾田栄一郎 (『ONE PIECE』の作者) と江の島って、何の関係があるんだろ?」
くらいにしか思いませんでしたが。
よくよく見たら、尾田栄一郎ではなく、坂田栄一郎でした。
完全に空目してしまいました(笑)
さてさて、尾田栄一郎と間違えられやすい (?) 坂田栄一郎とは、一体、どんな人物なのでしょう?
坂田栄一郎さんは、日本を代表する人物写真 (ポートレイト) の大家。
もし、坂田栄一郎さんの名を知らなかったという方でも・・・
AERA (アエラ) 2013年 6/10号 [雑誌]/著者不明
¥380
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彼が担当している 『AERA』 の表紙写真は、
一度くらいは目にしたことがあるのではないでしょうか。
ちなみに、坂田栄一郎さんは、1988年の 『AERA』 創刊以来、
現在まで休むこともなく各界の著名人を撮り続けてきたそうで、その数は1000人を超えるのだとか。
そんなライフワークとも言うべき 『AERA』 の表紙写真を撮影し続けている一方で、
坂田さんには、16年間密かに撮影を続けていた、裏ライフワーク的な写真シリーズがありました。
それが、今回の美術展で紹介されている 「江の島」 シリーズ。
被写体は、江の島の海・・・ではなく。
江の島に来ている人々・・・でもありません。
(何点かは、江の島ガール&ボーイのポートレートもありますが)
被写体となっているのは、海で遊ぶ若者たちが砂浜に残したモノたち。
靴に、タバコに、空き缶に、、、
レジャーシートに、サンオイルに、、、
実際に江の島で見かけたら、おそらく何とも思わない光景なはずなのですが。
坂田さんのファインダーを通すと、
ちゃんと一枚の絵になっているから不思議なものです。
ポスターにも使われている、こちらの写真なんて・・・
どこかフリーダ・カーロを彷彿とさせるものがありました。 (スイカ繋がり?)
また赤い布の毛並みが妙に艶めかしく、
決して絵では再現できない、写真ならではの味がありました。
会場に入って、パッと見た時には、
「ちょっと変わった風景写真だなァ」
くらいにしか思わなかったのですが。
写真を見れば見るほどに、単なる風景写真でないことに気づかされました。
例えば、こちらの写真。
ここには、人物の姿は写されていません。
しかし、どのような人物が、ここにいたのかは、何となく想像がつきます。
(たぶん僕が苦手とするタイプの女性ですw)
下手な人物写真よりも、よっぽど人の存在を感じる写真と言えましょう。
人物そのものは写されていませんが、
坂田さんのいつものポートレートと同じくらいに、生き生きとした人物像が感じられる写真作品でした。
これまでにありそうでなかった新感覚の写真シリーズです。
ちなみに、個人的に一番気に入った写真は、
海まで来て麻雀って (笑) !!
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坂田栄一郎―江ノ島
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