現在、埼玉県立近代美術館の常設展示室では、
“MOMASコレクション[Ⅱ]” が開催されています。
その1コーナーとして、今年生誕100年を迎える高田誠 (1913~1992) がフィーチャーされていました。
なんと浦和中学在学中の時に、二科展に初入選を果たすという天才画家。
その時、出展した作品が、こちらの 《浦和の風景》 という一枚。
とても中学生が描いたとは思えないほど、ベテランの貫禄が漂った絵です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
安井曽太郎に師事し、大きな影響を受けますが、
その後、安井の影響から脱して、点描による独自の画風を確立していきます。
実は、今回紹介されていたことで、初めて高田誠の名を知ったのですが。
切り絵のような独特の温かみのある点描画は、どれも素敵で惹きこまれてしまいました。
そこで、高田誠という画家のことが気になったので、いろいろと調べてみたところ、
アトリエを浦和に構えていたため、浦和周辺で高田誠の作品を目にすることが出来るのだそうな。
“ここは、是非、足を運んで、高田誠作品を観てみるしかない!しかも、無料で!”
ということで、絶賛工事中の浦和駅へ。
この駅の近くに、高田誠の作品があるのだそうですけど・・・もしや、これ?
いや、違いますね。これは、浦和うな子ちゃんですね。
高田誠の作品ではなく、やなせたかしさんの作品ですね。
高田誠の作品は・・・・・あっ、あれだ!
浦和駅西口のすぐ目の前にあるショッピングセンター・浦和コルソ。
その正面で堂々と存在感を放つ巨大なモザイク壁画こそが、高田誠の作品。
新・無料で観れる 美術百選 016 高田誠 《無題》
点描の名作を数多く残しているだけに、
モザイク作品になっても、あまり違和感はありませんでした。
いやはや、立派なモザイク壁画。見上げたものです。
ちなみに、こちらのアーケードを抜けて、浦和コルソの反対側に出ると・・・
一回り小さな高田誠のモザイク壁画が!
正面の壁画と比べると、迫力では負けますが、
見上げなくて済む分、こちらの方が鑑賞には適している気がします。
実は、浦和コルソ以外にも、高田誠のモザイク壁画が設置されている場所があるそうなので。
さらに、足を伸ばしてみました。
やってきたのは、さいたま市役所。
こちらの1階ロビーにも・・・
高田誠のモザイク壁画が設置されていました。
今回は足を伸ばせませんでしたが。
他にも、浦和市民会館 (現さいたま市民会館うらわ) や、
埼玉大学附属小学校の緞帳も、高田誠が手がけているのだそうです。
浦和に愛された男。それが、高田誠。
<無料で観れる美術 データ>
浦和コルソ
住所:埼玉県さいたま市浦和区高砂1-12-1
アクセス:○京浜東北線「浦和駅」より徒歩1分
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新・無料で観れる 美術百選 《浦和コルソ(埼玉県さいたま市)》
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