~前回までのあらすじ~
日本全国にある国宝をすべて目にする。
そんな無謀ともいえるチャレンジに挑み続けて、早2年が経過。
1089件もある国宝のうち、実に497件の国宝をハンティングすることに成功しました。
しかし、のんびりとしているヒマは、国宝ハンターにはない。
なぜなら、毎年、文化庁の策略 (?) によって、国宝の数が増えているからだ。
国宝ハンターは、文化庁に対して、こう言いたい。
「国宝ハンターがまだハンティングしてる途中でしょうが!!」
2013年夏。
国宝ハンターは、長野県の別所温泉へと足を運びました。
この一角は、貴重な文化財や歴史的建造物が数多く残ることから、
「信州の鎌倉」 と呼ばれているのだそうな。
・・・・・う~ん、どのあたりが鎌倉??
とりあえず、サザンの曲とは合わない感じはします。はい。
強いて言うなら、北向観音と呼ばれるお寺への参道は、鎌倉に近いような。近くないような。
観光したい気持ちを抑えて、まずは国宝のある安楽寺へ。
境内は無料で拝観できますが。
国宝を見るのには、拝観料が発生するシステムでした。
300円を払って、入り口を抜けると・・・
国宝の三重塔が目の前に現れました。
国宝に指定されている塔は、なんと24件もあるのですが (←塔、多すぎ!)
その中で、安楽寺の三重塔だけは、八角形をしたユニークな塔。
現存する木造の八角塔は、
日本全国で、この 《安楽寺八角三重塔》 (ジャンル:建造物) ただ一つだけなのだそうです。
下から見上げると、信州だけに (?) 、
キノコを連想させるものがあり、妙に愛らしさを感じました。
ちなみに、地味に驚かされたのが、
安楽寺八角三重塔の周りを、普通にお墓が囲んでいたこと。
国宝と墓。奇跡のハーモニーです。
国宝の近くが終の棲家だなんて。
国宝ハンター的には、ちょっと憧れてしまいます (笑)
“さてさて、国宝も無事にゲットしましたし、せっかく別所温泉に来たからには、観光するぞー♪”
・・・・・と思った次の瞬間。
激しい雨が、別所温泉を直撃。
雷も、けたたましく鳴り響きます。
はい。観光終了。
足湯を楽しめる天候ではありません (泣)
今回は、順調な旅だと思ったのに。
必ず、何かトラブルに襲われる。
それが、国宝ハンタークオリティ。
気を取り直して、翌日。
2日目の旅は、真田幸村の銅像がシンボルとなっている・・・
上田駅から始まります。
上田駅から、バスに揺られること30分。
でかでかと “国宝” の文字が掲げられた看板の前へと降り立ちました。
向かうは、上田市のお隣・青木村にある大法寺。
こちらの大法寺には、そのあまりの美しさゆえに、
東山道を旅する人々が思わず見返ったとされることから、
「見返りの塔」 と称される三重塔があるのだそうな。
一体、どれくらい美しい三重塔なのでしょう?
いやがうえにも、期待が高まります♪
・・・・・でも、塔の姿はいずこに??
見返りようにも、見返りようがありません (泣)
で、結局、最寄のバス停から、歩くこと15分以上。
ようやく大法寺に到着です。
あの奥に見えているのが、 《大宝寺三重塔》 (ジャンル:建造物) で間違えてないでしょう。
ただ、離れた場所から見ているからでしょうか。
僕の目には、普通の三重塔にしか見えません。
見返るほどの塔なのでしょうか?
近づいて検証してみましょう。
・・・・・まぁ、美しくなくはなかったです。
決して美しくなくはないけれども、
期待が高まってしまっていた分、感動が薄れてしまいました (笑)
これまで、数々の国宝建造物を見てきましたが、
その中でも、1、2を争うほどのフツーの建造物だった気がします。
“この大法寺三重塔を国宝に指定した人には、それなりに見返りがあったのでは?”
と、邪推してしまったほどです。
とは言え、帰り際に、お情けで (?) 、見返ってみることにしました。
飛行機雲とのコラボが美しかったです。
見返ってみて初めて良さを感じる建造物なのかもしれません。
今現在の国宝ハンティング数 499/1088
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第六十三話 国宝ハンター、見返る!
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