平成25年度の東京都写真美術館のコレクション展のテーマは・・・
「写真のエステ」
なのだそうです。
「エステ」 と言っても、TBCとか、エルセーヌとか、たかの友梨とかは関係ありません。
「エステ」 という言葉はそもそも、
「感性学」 を意味する 「エステティカ (Aesthetica)」 という言葉に由来するものなのだとか。
すなわち、3期に分けて開催される “写真のエステ” 展とは、
それぞれの担当学芸員さんが感性で選んだ東京都写真美術館のコレクションを紹介する美術展なのです。
誰か特定の写真家を紹介するわけでも、
写真史に沿って紹介するわけでも、被写体に注目するわけでもなく。
ただ単純に、学芸員さんの感性 (=センス) に頼っただけの写真展。
この上なく、学芸員さんにはプレッシャーがかかっているはず。
この写真展の準備期間に、きっと2~3㎏は体重が減っているのではないでしょうか (←エステ要らず)
現在開催されているのは、その2期目に当たる “写真のエステ―写真作品のつくりかた”。
こちらを担当された学芸員さんは、
アングル、焦点、光のあつかい、暗室作業という写真を構成する4つの要素に着目し、
それぞれの要素が際立った写真の名品を、感性のみで選んだのだそうです。
“学芸員さんの感性で選ばれている” ということが、とてもユニークで。
自分の気に入る作品が登場すれば、
「なかなか、この学芸員さんとセンスが合うなぁ♪」
と、嬉しくなり。
反対に、あまりピンと来ない作品が登場すれば、
「ちょっと、このセンスはわからないわぁ・・・」
と、学芸員さんのセンスを疑いたくなり (笑)
いつになく、作り手の顔が見えるような美術展でした。
ちなみに。
僕と学芸員さんの相性は、かなり良かった気がします。
展示作品のうち7割が、僕のストライクゾーンに入る作品でした。
もし、違う場所で出会っていたら、親友になっていたかもしれません (←?)
特に嬉しかったのが、僕の好きな植田正治の作品が何点も紹介されていたこと。
しかも、いわゆる植田調と呼ばれる写真を選ばないで、
あえて、上で紹介した2点のような写真を展示したところに、センスを感じます。
また、水中写真家の中村征夫さんの写真が登場したかと思えば、
女性芸能人を多く撮影した秋山庄太郎の写真が登場したり、
(ちなみに、被写体は、吉永小百合さんです)
はたまた、マン・レイのソラリゼーション作品が登場したり。
意表を突くラインナップになっているのも、今回の写真展の見どころの一つです。
最後に。
今回の展示で一番印象に残った写真作品をご紹介。
昭和を通して活躍した写真家・福田勝治による作品です。
白と黒。光と影のコントラスト。
女性が生み出す究極の曲線。
アートとしてのセンスは、抜群だと思いましたが。
《光る女体》 というタイトルのセンスは、いかがなものでしょう (笑) ?
女体って。。。
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写真のエステ―写真作品のつくりかた
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