百貨店で開催されている展覧会と言いますと・・・
松屋銀座での “エヴァンゲリオン展” とか、
日本橋三越本店の “生誕45周年 ウルトラセブン展” とか、
日本橋タカシマヤの “鳥山明 The World of DRAGON BALL” とか。
あまり百貨店のイメージっぽくない展覧会ばかりを、
このブログでは、紹介しているような気がしますが。 (←たまたまです)
今回ご紹介するのは、王道も王道、まさに百貨店らしい美術展。
日本橋タカシマヤで開催中の・・・
“安野光雅が描いた「御所の花」展” です。
こちらは、『ふしぎなえ』 の作者としてもお馴染みの・・・
ふしぎなえ (日本傑作絵本シリーズ)/福音館書店
¥840
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日本を代表する絵本作家・安野光雅さんが、
皇居・吹上御苑の四季折々の草花を描いた水彩画130点を展示する美術展。
《アヤメ》 に、
《キキョウ》 に、
《エンプレスミチコ》 に、
会場は、まさに百花繚乱。
いかにも、日本橋タカシマヤに集うマダム達が好きそうな美術展でした。
当然のように、お客さんは、やはりマダムばかり。
少し前に、 “鳥山明 The World of DRAGON BALL” を開催した会場だとは、到底思えなかったほどです (笑)
・・・とは言え、ただ、マダム受けするだけの美術展だったかと言えば、然にあらず。
花それぞれに個性があるように、
それぞれの花の絵の描き方にも個性があり、1点1点飽きずに眺めることが出来ました。
130点の花が紹介された図鑑というよりも、
まるで、全130ページの絵本を読んでいるような。
どこか、それぞれの花の絵に宿る息遣いのようなものが感じられました。
特に、個人的に好きだったのが、 《舞妃蓮》 を描いた1枚。
舞妃蓮の姿だけにフォーカスが当たり、背景がぼやけているような表現が印象的でした。
おそらく、自分では意識していないのでしょうが、
実際に花を愛でている時は、このように世界が見えているのではなかろうか。
さらに、印象に残っているのが、 《フタバアオイ》
ご存知、葵の御紋のモデルになっている植物です。
徳川家は、いわば朝敵。
その家紋のモデルになっている植物を、御所で見ることが出来るとは、何とも皮肉な話です。
正直なところ、今回の展覧会を通じて、一番感銘を受けたのは、
安野光雅さんの絵どうこうよりも (←失礼!) 、御所の自然の豊かさでした。
展示されていた絵の中には、白樺林を描いた絵まであって、とても都心の光景とは思えないものばかり。
一般の人が入れない吹上御苑に、
これだけの豊かな自然があるという事実が知れただけでも、この美術展を訪れた甲斐がありました。
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安野光雅が描いた「御所の花」展
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