今年めでたく開館25周年を迎える川崎市民ミュージアム。
その25周年記念事業の一環として、
現在、特別展 “セカイがハンテンし、テイク” が開催されています。
こちらは、1970・80年代生まれの国内外8組の若手作家による、
「現代のコミュニケーションのありようを考える」 をテーマにした美術展です。
美術展のタイトルも、なかなかに意味不明でしたが。
(詩人・水無田気流氏による詩「電球体」(『音速平和』思潮社、2005年)から引用したものとのこと)
それ以上に、美術展全体として意味不明。
久しぶりに、うんともすんとも感じない美術展に遭遇してしまいました (笑)
果たして、この美術展を通じて、
本当に、 「現代のコミュニケーションのありようを考える」 に迫れていたのか、甚だ疑問。
いや、もしかしたら、僕だけが疑問に感じているのであって、普通の人ならば、
この美術展から、 「現代のコミュニケーションのありようを考える」 を読み取れていたのかもしれません。。。
もし、そうだとしたら、まさに “セカイがハンテンし、テイク” のを実感します。
とは言え、8組の若手作家のすべてに、
うんともすんともこなかったかと言えば、そうでもなく。
川崎市民ミュージアム内に、
本物の川崎タクシーを持ち込んでしまった中村土光さんのインスタレーション作品はインパクト大!
こちらは、 《誰かのドライブインシアター2013》 という作品で、
タクシー運転手さんへのインタビュー映像を、タクシーに乗り、ドライブインシアター形式で体験するもの。
後部座席でも助手席でも、もちろん運転席に乗ってもいいということなので。
せっかくの機会だからと、運転席に乗って、映像を観させて頂きました。
タクシーの運転席に乗れるという貴重な体験が強すぎて、
肝心のインタビュー映像が、全く頭に入って来ないという副作用付 (笑)
他にも、この美術展のために、
小さなツリーハウスを制作した高田安規子・政子姉妹の作品が印象的でした。
会場では、制作したツリーハウスが映像で紹介されているだけでしたが、
展示室に置かれていた地図を見るに、どうやら美術館の近くに実際に設置されている模様。
展覧会終了後、この地図を頼りに、足を運んでみたところ・・・
本当に小さなツリーハウスが設置されていました。
小さなツリーハウスなのですが、
じ~っと眺めていると、脳内で大きなツリーハウスに変換されるから不思議なものです。
というわけで。
この2組のアーティストの作品に免じて、1つ星 (←エラそうに!)
ただ、本音を言えば、この美術展よりも・・・
同時開催されていた柴川敏之さんの展覧会の方が、断然楽しかったです。
柴川敏之さんと言えば、
昨年東京ステーションギャラリーで開催されていた “始発電車を待ちながら” にも出展されていた作家。
今回の展覧会も、 “始発電車を待ちながら” の作品同様に、
「2000年後に発掘された現代社会」 をテーマにした作品が出展されています。
しかも、今回は、全く同じ大きさの2つの展示室の一方に、before (現代社会) が。
そして、もう一方に、after (2000年後に発掘された現代社会) と、
合わせ鏡のように展示されていたのが、何よりも印象的でした。
しかも、お触りOK! (←この言い回しは、NG)
これだけ楽しい展覧会なのに、入場無料。
写真撮影も自由。
有料で写真撮影も不可な “セカイがハンテンし、テイク” って、一体・・・。
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セカイがハンテンし、テイク
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