泉屋博古館分館で開催中の “「図変り」大皿の世界 伊万里染付の美” に行ってきました。
「伊万里?染付?あー、あまり陶磁器に興味ないからいいや(´、ゝ`)」
と、サラッと読み流そうとしている、そこの貴方!
そんな陶磁器にさらさら興味がない貴方にこそ、こちらの展覧会をオススメしたい!!
というのも、何を隠そう僕自身が、あまり陶磁器に興味のない人間、
その僕が、今回出展されていた伊万里焼の数々に、衝撃を受けまくったのです。
「こんな伊万里焼があったとは?!」
衝撃的というよりも、笑撃的 (?) 。
これまでに観たことない皿のオンパレードに、目も皿になりました。
今回紹介されているのは、普通の伊万里焼の染付ではありません。
(染付・・・白地に青や藍色で文様を表す磁器の加飾技法。景徳鎮が有名)
直径40cm以上の図変りな・・・つまり、変わった文様の伊万里焼の染付ばかり。
普通の伊万里焼の染付が、 「いい仕事してますね~」 ならば (←?) 、
今回紹介されている伊万里焼の染付は、 「いい仕事してますねwww」 といった感じ。
例えば、 《染付東海道五十三次丸文大皿》
個人蔵/写真提供(株)世界文化社
なんと、お皿にビッシリと東海道五十三次の宿場町の風景が描かれています。
皿一面に、東海道五十三次の宿場町を全て描いてみようと、一体どんな人が思い至ったのか、謎。
なんだか執念に近いものを感じます。
・・・・・と思ったら、皿一面にビッシリ描き込まれている作品群は、まだまだ沢山ありました。
鶴がビッシリと描かれた 《染付鶴丸文大皿》
個人蔵/写真提供(株)世界文化社
さらに、鶴がビッシリと描かれた 《染付群鶴文大皿》
個人蔵/写真提供(株)世界文化社
もはやビッシリというか、ウジャウジャというか。
あまりに多すぎて、本当に鶴なのか判別に困るほど。
とりあえず、じ~~~っと眺めていたら、3Dで別の図像が浮かび上がってきそうな気すらします。
ビッシリ系大皿の極めつけは、 《染付みじん唐草文大皿》
個人蔵/写真提供(株)世界文化社
皿一面を埋め尽くしているのは、みじん唐草。
唐草模様の派生形で、江戸中期から明治にかけて流行った文様だそうです。
ともあれ、直径約40cmの大皿に、細か~い文様が、わらわらわら・・・と。
執念を通り越して、軽く狂気すら感じました (笑)
と、このように、職人さんの頑張りがビシビシ伝わってくる大皿がある一方で、
「職人さん、真面目にやってる?!」 と、ツッコみたくなる大皿もありました。
例えば、 《染付十二支文大皿》
個人蔵/写真提供(株)世界文化社
十二支が描かれていると言われれば、そう見えなくもないですが。
十二支と言われなければ、ミジンコ系の微生物たちに見えます。
丸の中に描かれたことによって、より微生物っぽさが演出されている気がします。
それから、 《染付牛文散大皿》 も、ツッコミをいれざるを得ない一皿。
今回展示されているお皿は、当然料理を盛り付けるために使われていたお皿。
お皿の上に料理が綺麗に盛り付けられていて、
食べ進めていくと、お皿に描かれた図柄が現れているというわけです。
「・・・とするならば、この絵はないだろwww」
個人蔵/写真提供(株)世界文化社
センターの牛が、お尻を向けちゃっています (笑)
この上に何を盛り付けろというのだ、何を。
個人的には、面白い作品が好きなので、
インパクトの強い大皿ばかりを紹介してしまいましたが。
もちろん 《染付麻葉地朝顔文輪花大皿》 のように、
個人蔵/写真提供(株)世界文化社
純粋に美しい大皿も数多く紹介されていました。
驚いたり、笑えたりするけでなく、ちゃんと感動も味わえます。
いろいろと盛り付けられた美術展です。
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「図変り」大皿の世界 伊万里染付の美
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