すっかり忘れていましたが、
今年 (=今年度) は、幕末の鬼才浮世絵師・歌川国芳の没後150年の記念イヤー。
そう言えば、太田記念美術館でも、
前後期に分けて、大規模な歌川国芳展を開催していましたっけ。
そんな歌川国芳の没後150年イヤーに、
満を持して開催されているのが、森アーツセンターギャラリーでの “没後150年 歌川国芳展” 。
国芳の代表作から、
話題のスカイツリー疑惑作品、
そして、イタリアで新発見された作品まで。
約420点にも及ぶ作品が展示される、超大規模な歌川国芳展です。
(展覧会は、前後期に分かれます)
歌川国芳の作品が素晴らしいのは、もちろんなのですが。
今回の歌川国芳展は、超大規模ゆえに、
お腹いっぱいになりすぎて、逆に消化不良の感が否めませんでした。
展覧会としては、詰め込み過ぎな感じだったような。
率直に言って、疲れました (笑)
やはり、国芳展に期待してしまうのは、
上で紹介したような作品や、こちらの作品のような…
ゆるくて、思わず笑える浮世絵です。
もちろん、このような国芳らしいユーモア溢れる作品も、
『戯画―溢れるウィットとユーモア』 というコーナーで展示されていたのですが。
このコーナーに辿りつくまでに、『武者絵―みなぎる力と躍動感』 から始まり、
『説話』 、 『役者絵』 、 『美人画』 、 『子ども絵』 、 『風景画』 、 『摺物と動物画』 と全8つのコーナーが待ち受けています (←?)
こんな浮世絵や、
こんな浮世絵を、
たくさん目にしたので、
お目当ての 『戯画―溢れるウィットとユーモア』 に着いた頃には、もうヘトヘト状態 (笑)
いつもなら、国芳作品と向き合うと、自然にこぼれる笑みが、
満腹度のせいで、引き攣った笑いになってしまいました。。。
せめて順番が逆なら、全体的に楽しめたような気がします。
とは言え、それでも、印象に残っている国芳らしいユーモアの浮世絵を一枚ご紹介。
それは、 《浮世よしづ久志》 という作品。
(画像は、ありません。あしからず)
“器量よし” やら、 “縁起よし” やら、 “どちらでもよし” やら。
2枚からなる浮世絵の中に、38種類の様々な “~よし” を描いた “~よし” 尽くしな作品です。
ちなみに、この浮世絵の右上に描かれているのは、背中姿のとある男性。
“一体、誰??”
正解は、国芳本人。
そう、彼の名前は、 “くによし” 。
しかも、描かれている国芳は、猫を可愛がっています。
“猫をよしよし” なのだとかw
ともあれ、今回の展覧会に対して、基本ブーブー言っていましたが。
展覧会の最後の方で出会った、この作品が面白かったので、
終わりよければ、すべてよし。
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没後150年 歌川国芳展
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