泉屋博古館分館の関係者の皆様、すいませんでしたっ!!
これまで、大倉集古館に行く “ついで” に、観賞しに行っていて、すいませんでした。
これまで、ぐるっとパスさえあれば、 “無料で” 観れるから、と観に行っていて、すいませんでした。
ぶっちゃけ、現在開催中の10周年を記念した…
“神秘のデザイン―中国青銅芸術の粋―” も、
「ついで」 だし、 「無料」 だしで、期待していなかったのですが。
衝撃的に良かったです!!
(これまでの反省をかねて?) 3ツ星。
さてさて、展示されているのは、
住友コレクションのうちでも最高傑作と名高い中国の青銅器の名品の数々。
(泉屋博古館は、住友家が蒐集した美術品を保存、展示する美術館です。)
古代から近世に至る中国青銅器が展示されていますが、
特に、商周時代 (紀元前16世紀~前221年) の青銅祭器が、震えるくらいに素晴らしすぎます!
《戈卣》
《鴟鴞尊》
何でしょう、この男心をくすぐるカッコイイ造形は?!
たかが器。されど器。
神々への捧げ物を入れる特殊な器であるため、
より精巧で、よりデザイン的な造形を施していたら、この域に達してしまったとのことです。
もはや、器というよりも、ゾイドみたいです (笑)
コトブキヤ ZOIDS ゾイド RHI-3 コマンドウルフ プラモデル(Z4894)
¥2,140
楽天
住友の中国青銅器のコレクションが素晴らしいのは、さることながら。
今回の美術展が素晴らしかったのは、
作品1点1点に、詳細でわかりやすい解説がなされていたこと。
例えば、 《象文兕觥》
名前に、 “象文” とありますが、
パッと見、どこにも、象は見当たりません。
器そのものは、珍獣のていを成しています (笑)
しかし、この作品の解説パネルによって、
この器に施された文様の中に、象がいることが判明したのです。
さらには、うさぎまで。
こんな象とうさぎがいます↓
ちなみに、実際のパネルは、もっと図解的で、わかりやすいです。
このパネルのおかげで、
中国青銅器に疎い僕らでも、文字通り隅々まで楽しむことが出来ます。
さらに!
解説パネルだけでなく、CTスキャンの画像もあり、
美術展というよりは、 “実際に観賞出来る図録” といったくらいの充実感。
10周年という記念イヤーだけあって、
泉屋博古館分館の皆様が、気合いを入れているのが、よくわかりました。
どの中国青銅器も、個性的でインパクト大だったのですが。
僕が欲しいと思ったのは、 《虎鎛》
正面の顔に見えるのは、
「饕餮文 (とうてつもん)」 と呼ばれる神様。
そして、右に2つ左に2つ取り付けられているのは、
カメレオンにもアリクイにも見えますが、虎だそうです。
・・・虎なのか (笑) ?
それと、 《虎卣》
こっちは、ちゃんと虎です。
今にも人が食べられそうな、恐怖の中国青銅器です。
解説パネルによりますと、
何を意味しているのかは、いまだに不明とのこと (笑)
その独特で、精巧なデザインの青銅器を眺めていて、
“欲しいなぁ~”
と思った方は、僕だけじゃないはず。
だからって、展示ディスプレイの中に、これらの本物の中国青銅器と並べて、
今回の美術展のために特別に作られたフィギュア (各1000円) も、一緒に並べちゃダメです (;¬_¬)
泉屋博古館分館、そこは、ちょっとはしゃぎすぎ (笑)
美術ブログランキングへのご協力をお願いします。
↧
神秘のデザイン―中国青銅芸術の粋―
↧