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実験工房展 戦後芸術を切り拓く

現在、世田谷美術館では、 “実験工房展 戦後芸術を切り拓く” が開催されています。
これまでに本格的に検証されることが無かったという 「実験工房」 を、
公立美術館として初めてフィーチャーしたという、まさに実験的な展覧会です。


・・・・・と、 「実験工房」 と聞いて、
米村でんじろう先生の仕事場のようなものを想像した方は、いらっしゃいませんか?
全然違います。

実験工房とは、1951年に結成された前衛的な芸術グループのこと。
ちなみに、名付け親は、美術評論家で詩人の瀧口修造です。

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アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-実験工房

実験工房メンバー集合写真(撮影:大辻清司)1954年頃 東京パブリッシングハウス蔵


メンバーは、全部で14人。
北代省三、駒井哲郎、山口勝弘といった造形作家だけでなく、
のちに世界的な音楽家となる武満徹や、詩人、照明家、エンジニアなど、
さまざまな分野のメンバーで結成されているのが、特徴です。


美術展の中心となるのは、実験工房のメンバーたちの作品で、
山口勝弘の 《ヴィトリーヌ No.37》 や、

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アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-山口勝弘《ヴィトリーヌ No.37》
  1953年 神奈川県立近代美術館蔵


福島秀子の 《燦然たる飢餓》

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アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-福島秀子
  1956年 富山県立近代美術館蔵


武満徹のレコード…etc

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アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-武満徹
  『武満徹の音楽』(装画:瀧口修造)1966年 世田谷文学館蔵


が、会場を埋め尽くすように展示されていました。
1950年代当時、実験的だった作品は、60年以上経った今でも十分に実験的。

「???」

となること必至です。
正直なところ、作品が何を意味しているのか、理解不能でした。
ただ、理解不能とはいっても、
“理解に苦しむ” というわけではなく、 “理解の範疇を越えている” といった状態。
その理解不能さにゾワゾワする肌感覚を楽しむ美術展といった印象でした。
無理無理、その印象に近いものを挙げるとするならば、
『ウルトラQ』 や 『トワイライトゾーン』 を見た時の印象に近かった気がします。
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星



ちなみに。
妙に印象に残っている (頭にこびりついている?) のが、
実験工房の中心人物である北代省三の 《回転する面による構成》 という作品です。

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アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-北代
  1952年頃 湯浅譲二蔵


確かに、紙に水彩で描かれている絵画作品なのですが。
どうにも動いている (回転運動している) ように思えてならない不思議な作品です。
パタパタパタパタと。
動きだけでなく、そよ風のようなものも感じました。
まさに、トワイライトゾーン。




最後に、読者の皆様へのプレゼント。
こちらの “実験工房展 戦後芸術を切り拓く” のペアチケットを、10組20名様にプレゼント致します。

住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
http://homepage3.nifty.com/art-teller/tony_contact.htm
(〆切は、12月10日。当選は発送をもって代えさせていただきます)




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