三菱一号館美術館が開館して、早3年。
“開館記念展 マネとモダン・パリ” を皮切りに、
“ルドンとその周辺―夢見る世紀末” や、 “奇跡のクラーク・コレクション” など、
様々な名企画展が開催されてきたわけですが。
現在は、三菱一号館美術館初となるコレクション展、
その名もズバリ、 “三菱一号館美術館 名品選2013” が開催されています。
ルドンの 《グラン・ブーケ(大きな花束)》 や、
ルノワールの 《長い髪をした若い娘》 など、
これまでの企画展で紹介された作品も展示されていましたが。
今回が初披露となる作品も多いとのこと。
これまで、うっすらとベールに包まれていた三菱一号館美術館コレクションの全貌が明らかになる美術展です。
たいてい、この手のコレクション展を観賞すると、
“おぉ~、こんなにも、○○美術館のコレクションは層が厚いのかァ~”
と感銘を受けるものなのですが。
どうしたものでしょうか。
今回は、あまり感銘を受けませんでした。
層の厚みを感じなかったから?
‘寄せ集め’ とまでは、さすがに言いませんが。
「冷蔵庫に会った有り合わせの材料で、なんとかパーティー料理を作りました」 的な印象を受けました。
体裁を整えた感は、否めません。
もちろん、作品のレベルが低いということは決してなく。
ミレーの 《ミルク缶に水を注ぐ農婦》 や、
セザンヌの 《りんごとテーブルクロス》 など、
十分に、美術展の目玉になるクラスの作品は、揃っているのです。
それなのに、何かが決定的に足りないような・・・・・あっ?!
その答えが、わかったかもしれません。
三菱一号館美術館が開館して、まだ3年。
つまり、これらの美術作品が、そのコレクションに加わって、まだ3年しか経っていないわけで。
コレクション作品一つ一つに対するストーリーや思い入れが、ほとんど感じられなかったのです。
服で言うなら、着こなせてない、靴で言うなら、履きこなせていない。
コレクション作品で言うなら、展示こなせていないとでも言いましょうか。
どこか、しっくりきていない印象が、展示空間全体に漂っていた気がします。
あと5年10年と経つと、これらのコレクションが、
三菱一号館美術館に、しっくりと馴染むのではないでしょうか。
そう考えると、早くも5年10年後が楽しみになってきました。
この次は、 “三菱一号館美術館 名品選2018” か “三菱一号館美術館 名品選2023” で。
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三菱一号館美術館 名品選2013
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