国立新美術館で開催中の “16th DOMANI・明日展” に行ってまいりました。
“DOMANI・明日展” とは、1998年より毎年開催されている美術展で、
文化庁の新進芸術家海外研修制度により海外派遣された若手芸術家の成果発表の場となっています。
例年同様に、今年の “DOMANI・明日展”でも、
もちろん新進芸術家海外研修制度により海外派遣された若手芸術家の作品たちが紹介されています。
今回は8人のアーティストの作品が紹介されていましたが。
その中で、個人的にもっとも強く印象に残っているのが、
2006年にイギリスに派遣された吉本直子さんの作品です。
なんとなく棺を彷彿とさせる、この白い物体。
(・・・と感じていたら、タイトルも 《白の棺》 でした)
実は、その正体は・・・
大量の白シャツ。
それも、古着の白シャツです。
これだけの古着の白シャツを、吉本さんは知人から、
あるいは、フリマやリサイクルショップで調達したのだとか。
多くの人の汗と涙が染みついた白シャツで埋め尽くされた展示空間は、とても重々しい印象。
この空間だけ、精神的G (重量) が、5倍は多くかかっていた気がします。
反対に (?) 、とても軽やかな印象だったのが、川上りえさんの作品です。
フリーハンドで描いたかのような鉄製の構造物が、天上から吊るされています。
鉄製なのに、ふわふわとした印象。
そのイメージのギャップが、新鮮で面白かったです。
また、8人のアーティストの中で唯一の男性作家・榊原澄人さんの映像作品もオススメです。
(↑男性アーティストには、もっと頑張ってほしい!)
映像作品なので、その魅力を説明するのは非常に難しいところですが。
ブリューゲルとヒエロニムス・ボスと、
ミロ (ときどきダリ) の絵画作品を映像にしたような感じです。
・・・・・・・・伝わらないですかね??
ともあれ、不思議な中毒性のある映像で、時間を忘れて見入ってしまいました。
・・・・・と、ここまでは。
過去15年開催されてきた “DOMANI・明日展” と、同じフォーマットですが。
16回目となる今回の “DOMANI・明日展” は、
初の試みとして、アートだけでなく、 『建築』 というジャンルも紹介しています。
新進芸術家海外研修制度により海外に渡った経験を持つ43人の建築家たちが、
「未来の家」 というテーマのもと、それぞれのブースで作品を発表していました。
(ちょっとした物産展の様相でしたw)
「未来の家」 とは、なかなかにアバウトなテーマ。
大真面目に、10年後100年後に来る未来の家を考える建築家もいれば、
そうでもない (?) 建築家まで。
43人43色の 「未来の家」 の解釈があったことが、何よりも印象的でした。
ちなみに。
一番インパクト受けた 「未来の家」 が、こちら↓
瀬下淳子さんが発表していた 「未来の家」 は、
なんと紙皿製 (しかも、ホッチキス仕上げ)!
一体、どんな未来が来ようというのか。。。
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16th DOMANI・明日展
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