東京都写真美術館で “植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ” を観た後は、
地下1階にて同時開催中の展覧会 “高谷史郎 明るい部屋” へ。
・・・・・・・・・。
この展覧会は、絶妙にビミョ~な感じでした。
作品には、オリジナリティも感じるし、
スタイリッシュで哲学的な印象も受けるのですが、どこか一味スパイスが足りないと言いましょうか。
面白くなくはなかったのですが、う~ん。。。
いっそのこと、もう一味くらいスパイスが足りなければ、
「ガッカリした展覧会でした!!」 と言い切れるのですが。
強いて言うならば、もう少し説明があると、楽しめた気がします。
というわけで、消化不良の感が否めなかったので、
急遽、当初は観る予定ではなかった2階で開催中の “路上から世界を変えていく 日本の新進作家vol.12” へ。
こちらは、東京都写真美術館が将来性のある作家を発掘し発信する “日本の新進作家” シリーズの第12弾。
今回は、 「路上」 をキーワードに、5人の作家を紹介しています。
正直なところ、あまり期待していなかったのですが、、、
(↑何せ観る予定ではなかったくらいですから)
予想以上に面白かったです!
5人とも初めて知る作家さんでしたが、
それぞれの作家の持つ世界観は、とても個性的。
よくぞ、これらの作家を発掘してきたものです。
さすが、東京都写真美術館。
まず、今回の展覧会で一番心を惹かれたのが、林ナツミさんの作品群でした。
彼女は、宙に浮いているかのような不思議なセルフポートレート作品を発表するアーティスト。
それらの作品を 『本日の浮遊』 として、自身のブログで発表していたそうです。
(林ナツミさんのブログ:よわよわカメラウーマン日記)
さらには、それらの浮遊写真を集めた写真集も発表しているとのこと。
本日の浮遊 Today’s Levitation/青幻舎
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きっと、これらの写真を撮るために、実際は、何十回と飛んでいるのでしょうが。
そんな苦労がみじんも感じられないほど、林さんは自然に浮遊しています。
エスパー魔美みたいに。
この浮遊感は、何ともクセになる魅力があります。
しかも、その写真を観ている自分も、浮遊しているような気になるから不思議です。
(足元を見たら、バッチリ地に足がついていました)
ちなみに、会場の外にも、大きくプリントされた林さんの作品が。
やっぱり浮いています。
ただ、 “路上から世界を変えていく” を観賞していない人には、何が何やら。
そういう意味でも、浮いています (笑)
そして、もう一人紹介したいのが、糸崎公朗さん。
路上で見られる昆虫や動物の生態を捉えた 《路上ネイチャー》 シリーズや、
少しずつズラして撮影した写真をツギハギのように構成する 《ツギラマ》 シリーズなど、
ユニークな写真シリーズを発表しているアーティストです。
今回紹介されていたシリーズの中で、もっとも印象的だったのが、 《フォトモ》 というシリーズ。
《フォトモ》 とは、 「フォトグラフ+モケイ (模型)」 の造語だそうで。
文字通り、写真をペーパークラフトの模型のように組み立てた作品です。
この発想は、ありそうでなかった (笑)
さらに、誰でも 《フォトモ》 が制作できるように (?) 、 《組み立てフォトモ》 なる作品も発表しています。
「作ってどうする?!」 と思わずツッコみたくなるものばかり。
そのセンスが絶妙で、いちいちツボでした。
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路上から世界を変えていく
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