2013年10月4日。
箱根に、日本最大級の私立美術館・岡田美術館が誕生いたしました。
実業家・岡田和生さんが蒐集した東洋美術コレクションを展示するために開館した美術館です。
注目すべきは、その驚異的なスケール。
全館5階15室を合計した展示面積は、約5000㎡ ()
さらに、展示室のケースの全長は、約700メートル ()
破格にもほどがあります!
「それは、行かねば!」
・・・・・でも、入館料が2800円()と、そちらも破格。
う~む。。。
二の足を踏んでしまいました。
しかし、やっぱり一度行ってみたいという気持ちは抑えられず、先日、ついに岡田美術館へ。
以下は、そのレポートです。
岡田美術館に到着して、まず驚かされるのが、
チラシのメインビジュアルにも使われている 《風神雷神図》 をモチーフにした壁画。
縦12メートル、横30メートルと破格の大きさです。
(巨大すぎて写真に収められませんでした・・・。)
さらに驚くべきなのは、この壁画はプリントでも陶板でもなく、
日本画家・福井江太郎さんによって実際に描かれた作品であること (作品名は、《風・刻》)
絵だと思って観てみても、絵とは思えません。
それくらいに自分の中の常識を超越した大きさの絵画作品です。
と、外観でも驚かされましたが、中に入ってすぐに、また驚かされました。
展示室にデジカメやケータイを持ち込めないため、入り口ではなんとⅩ線による手荷物検査があるのです。
さらには、空港のような金属探知機によるチェックもありました。
同行者たちは、 「面倒だなぁ・・・」 とボヤいていましたが。
僕個人は、イベント感があってワクワクしてしまいました。
(展示室に入る前のこの検査を、時間の無駄と捉えるか、一コーナーとして楽しむかは、あなた次第です)
さて、いよいよ展示室です。
この中でも、いろいろと驚かされましたが、いちいち挙げていたら、キリがないほど。
なので、もう割愛します (笑)
ざっくりまとめれば、その東洋美術コレクションのクオリティの高さに驚かされました。
スゴいらしいとは噂で耳にしていましたが、
「スゴい!」 どころか、 「スゴいwww」 でした。
(↑スゴすぎて笑っちゃうレベル)
陶磁器の名品の数々があれば、
《青磁柑子口瓶》
(注:こちらの記事に使用している画像は、図録の画像をスキャンしたもので、岡田美術館の許可は得ています。画像コピー禁止です)
若冲をはじめ、江戸絵画の名品の数々もあり。
《花卉雄鶏図》
近代絵画の名品の数々や、
菱田春草 《海月》
仏教美術の名品もありました。
重要文化財 《木造薬師如来坐像》
そのコレクションのクオリティの高さは、
都内にあるN美術館やG美術館などと比べても、全く引けを取らないほど。
そんな東洋美術コレクションの数々を、
1階2階では、陶磁器を中心に、3階4階は絵画、そして、5階では仏教美術と、
5フロアを大々的に使って、惜しげもなく展示していました。
どの階をとっても、豪華なラインナップ。
まるで 「東洋美術の五段重おせち料理」 といった感じです。 (←上手いことを言ったと自負している)
これだけ質が高く、しかも、お腹いっぱいになることを考えると、2800円は妥当な気がします。
いや、むしろ都内の私立美術館の3~4倍はボリュームがありましたので、2800円は割安な気も。
少なくとも、ぼったくられた気持ちには全くなりませんでした。
観賞料がネックで行くのを悩んでいる方は、絶対に行った方がいいですよ!(経験者談)
“いや、観賞料だけでなく、そんなにボリュームがあるなら、疲れちゃうんじゃないかなぁ(^▽^;)”
と新たな問題が発生してしまった方。
ノープロブレムです。
もし足が疲れてしまったら、美術館の前庭にある足湯へ。
(注:お見苦しい足で申し訳ありません)
こちらの足湯は、なんと無料!
しかも、カフェにもなっているので、
足湯に浸かりながら、コーヒーやビールも楽しむことが可能です (ALL300円!)
岡田美術館流の 「お・も・て・な・し」 に、身も心も癒されました。
文句なしの3つ星美術館です。
ちなみに、現在は、オープン記念として、
“日本・東洋 美の遺産展” という美術展が全館を使って開催されている形ですが。
今後は、コレクションを入れ替えながら、特別展を開催していくそうです。
今後も岡田美術館から目が離せません。
最後に。
岡田さんが、東洋美術に目覚めるきっかけとなったという尾形光琳作の 《雪松群禽図屏風》 をご紹介。
2曲一双に、鳥がビッシリ。
いくらなんでも、鴨、多すぎです!
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日本・東洋 美の遺産展
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