日本における文化人類学のパイオニアであり、
大阪にある国立民族学博物館の初代館長を務めた “知の巨人” こと、梅棹忠夫 (1920~2010) 。
その代表的な著書 『知的生産の技術』 は、
現在に至るまで、88刷の増版を重ねるベストセラーです。
知的生産の技術 (岩波新書)/梅棹 忠夫
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ちなみに、
コレクト 京大式カード C602 B6 100枚
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俗に、 “京大式カード” と呼ばれるB6判のサイズのカードは、
『知的生産の技術』 がきっかけとなって、世に広まった商品なのだとか。
そんな日本民族学の父をフィーチャーした展覧会、
“ウメサオタダオ展-未来を探検する知の道具-” が、
現在、お台場の日本科学未来館にて開催中です。
(・・・ん?民族学なのに、科学未来館??)
何かモヤモヤしたものはありますが、
そろそろ会期終了も迫っていますので (2/20まで!) 、行ってまいりました。
展示会場は、混沌しているようで、それなりに整理されているようで。
まさに、 『知的生産の技術』 を実践したような展示方法。
(↑実は、 『知的生産の技術』 を読んだことはないですがw)
梅棹忠夫のデスクがあったり、
歩いて巡れる梅棹忠夫年表があったり、
梅棹忠夫のフィールドワークがまとめられていたり。
また、展覧会の一番のポイントは、
梅棹忠夫流の情報整理術を紹介したコーナー。
僕個人でも、ちょっと実践してみようかなと思ったのが、
こちらの “こざね法” なる情報整理術。
方法は、いたってシンプル。
小さな紙片に、短い文章を次々と書いていき、
繋がりのある紙片の一連を並べ、ホチキスでその端を留めていくというもの。
こうすることで、文章を書く前に、思考の流れがスッキリするのだそうな。
ちなみに、 “こざね法” の “こざね” とは、
日本の鎧を構成する短冊状の小さな板のこと。
確かに、言われれば、 “こざね” に見えなくもないですが… (笑)
確かに、梅棹忠夫が、知の巨人であることは疑いようもないのですが。
この “こざね法” をはじめ、例え下手であることも疑いようもなし (笑)
一例を挙げますと、コンニャク情報論。
この例えは、こういうことを言いたいらしい。
情報というのはコンニャクのようなもので、
情報活動というのは、コンニャクをたべる行為に似ています。
コンニャクはたべてもなんの栄養にもならないけれど、
たべればそれなりの味覚は感じられるし、
満腹感もあるし、消化器官ははたらき、腸も蠕動運動をする。
要するにこれをたべることによって、生命の充足はえられるではないか。
情報も、それが存在すること自体が、生命活動の充足につながる。
情報活動が、べつになにかの役にたたなくても、それはそれでよろしい。
世のなかには、なんにもならない情報が無数にある、それでいい、というわけです。
(「著作集」第14巻 108ページより)
コンニャクに例えることで、
逆に、よくわからなくなっている気がします (笑)
また他にも、こんな例えが。
魔法のひょうたん?一種の水道建設??
例えることで、よくわからなくなっている気がします (笑)
また、展示会場には、こんなコーナーも。
この展覧会を通じて “発見” したことを、
京大式カードに書き、皆で共有するのだそうです。
壁一面には、これまでのお客さんの “発見” が貼られています。
その中に、衝撃の一枚が!!
「うわぁ~、展覧会の元も子もねぇ・・・ (笑) 」
ちなみに、もう一枚!!
「展覧会、全く関係なし (爆) !!」
ためになる情報から、笑える情報 (笑) まで。
何だか頭が良くなる (…気がする) 展覧会。
最後に。
展覧会の最後に、やたらと劇画タッチの梅棹忠夫スタンプをお忘れなく!
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ウメサオタダオ展-未来を探検する知の道具-
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