ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションで開催中の “南桂子展 ノスタルジア” に行ってきました。
南桂子 (1911~2004) は、世界的な版画家・浜口陽三の妻にして、
浜口陽三とは、また違った独自の世界観を築き上げた銅版画家です。
その作品は、国内外でも人気が高く、
ユニセフのカードに採用されたり、帝国ホテルの全客室に飾られていたこともあるそうです。
南桂子作品の魅力は何と言っても、その可愛らしさ。
男の自分が見ても、思わず 「カワイイ♪」 と言いたくなってしまうほどです。
《海の塔》 1957年 エッチング、サンドペーパー
・・・・・が、ただカワイイだけで終わらないのが、南桂子作品の最大の魅力。
楽しげだけど、寂しげで。
寂しげだけど、温もりがあって。
壊れてしまいそうなくらい繊細だけど、芯の強さも感じられて。
どこか遠くの異国の風景を描いているようでもあり、
ノスタルジックな日本の原風景を描いているようでもあり。
じっくり向き合ってみると、1点の作品の中に、
実に、たくさんの要素を見て取ることが出来るのです。
このように、いい意味で複雑な味わいが楽しめる南桂子作品が、
《あぢさい》 1970年 エッチング、サンドペーパー
《しだの中の鳥》 1975年 エッチング、サンドペーパー
今回の展覧会では約50点ほど展示されています。
どの作品も隅々まで、南桂子ワールドが表現されており、
1点1点じっくりと向き合っていると、あっという間に1時間くらい経ってしまいます。
なのに、不思議と疲れは感じませんでした。
癒し効果でしょうか。
ちなみに、僕のお気に入りは、 《羊飼の少女》 という一枚。
1959年 エッチング、ドライポイント、ソフトグランドエッチング、サンドペーパー
列をなす羊たちのカワイらしさに、思わず胸がキュンとしました。
羊たちの後ろを歩く犬のカワイらしさに、さらに胸キュン。
僕の中の乙女な部分 (←?) が、激しく刺激されました。
また、今回の展覧会では、初公開となる南桂子のペン画の数々も紹介されています。
銅版画とは、また違った味わいを楽しむことが出来ました。
そして、カフェでは、こちらの南桂子のペン画の世界を、実際に味わうことも出来ました。
こちらは、期間限定のひんやりお花のマカロン。
白鳥が描かれたペン画をモチーフに作られているそうです。
見た目も素敵ですが、味も素敵でした。
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南桂子展 ノスタルジア
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