この夏、世田谷文学館では、 “日本SF展・SFの国” が開催されています。
今では、すっかり一ジャンルとして定着したSF (サイエンス・フィクション) 。
しかし、その歴史は、昭和に入ってからと意外に浅く、
星新一や小松左京、手塚治虫といった日本SFの第一世代と呼ばれる彼らの奮闘により定着したのだそうです。
そんな日本SFの歴史にスポットを当てたのが、今回の “日本SF展・SFの国” 。
小松左京の 『日本沈没』 創作メモをはじめ、
個人蔵
日本SF界のお宝とも言うべき貴重な資料の数々を交えながら、日本SF史を紹介しています。
また、今展覧会の監修を務めるのは、なんと日本SF界の重鎮・筒井康隆氏。
SFファンにはたまらない豪華な展覧会です。
この展覧会の大きな特徴は、 「日本SF大学校」 という架空の学校に見立てられていたこと。
そのため、 『日本SF〈概論〉』 や 『日本SF専門講義』 といった章立てになっています。
学校に見立てるという工夫は面白い気がしたのですが、
お勉強感が際立ちすぎて、SFファンでない人間には、SF (少し複雑) な印象を受けました。
とは言え、特撮というジャンルでSFを日本に浸透させた円谷英二に関する資料や、
(C)円谷プロ
『緊急指令 10-4・10・10』 の電気銃と 『ウルトラマンタロウ』 のZATヘルメット
怪獣の図解などを手がけ、 “少年誌ブームを作った男” と賞される大伴昌司に関する資料、
「サンダーバード隊のひみつ基地」 構成と文 大伴昌司 絵 水氣隆義
「少年キング」 1967年11月5日号(少年画報社)より
さらには、現在におけるSF漫画ということで、
20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)/小学館
¥545
Amazon.co.jp
『20世紀少年』 の原画も展示されていました。
(浦澤直樹ファンなので、個人的には、これが一番盛り上がりました)
SFファンならずとも、特撮ファン、漫画ファンも楽しめる展覧会です。
それと、僕は活字中毒を自認するほどの読書好きなので、創元SF文庫の一挙展示にもテンションが上がりました。
時間さえもらえれば、展示されていた創元SF文庫を読破したかったくらいです (笑)
ちなみに。
今回展示されていた貴重な資料の中に、こんな写真が↓
日本SF作家クラブを立ち上げたものの、
当時、あまりにもSFの知名度が低かったために、
旅先の宿で、作家クラブとサッカークラブを間違えられてしまったのだとか (笑)
事実はSF小説よりも奇なり。
10位以内キープを目指して、ランキングに挑戦中!(現在3位)
皆様、下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
日本SF展・SFの国
↧