昨年の “DOMANI・明日展” で、初めて作品と出合って以来、
ずっと存在が気になっていたアーティスト・橋爪彩 (さい) さん。
個人的に待ち望んでいた大型個展が、いよいよポーラ ミュージアム アネックスで開催される運びとなりました。
“橋爪 彩『Beautiful Stranger』” は、10月19日まで。
彼女の作品の特徴は、何と言っても、その独特なエロスにある気がします。
エロスと言っても、決していやらしいわけでなく、
海外の香水のポスターのビジュアルに使われそうな妖艶で上品なエロス。
エロではなく、セクシー。いや、むしろセクスィーです。
さらに、彼女の作品には、どこか背徳感があり、
そして、どこか男子禁制的 (男性に対して排他的) な印象もあります。
ドラマで言えば、『セカンドバージン』 とか 『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』 のような感じでしょうか。
ちなみに、橋爪彩さんの作品は、パッと見は写真にしか見えませんが。
実は、油彩画です。
しかも、バリバリ現代的な感性の作品に見えますが、
実は、伝統的な西洋絵画の構図やモチーフが引用されています。
例えば、画面右の 《Narcissus》 という作品。
そのイメージソースになったのは、
おそらくカラヴァッジョの 《ナルキッソス》 という作品でしょう。
また、 《Nail》 という作品は・・・
おそらくフォンテーヌブロー派の 《浴槽のガブリエール・デストレー姉妹》 の手元がイメージソースでしょう。
橋爪彩さんのフィルターを通すと、あの名画は、どのような現代的な姿に変わるのか。
そんな楽しみ方も出来ます。
ちなみに。
今回の展覧会は、ポーラの新ブランド 『RED B.A』 とタイアップしたコーナーも用意されています。
橋爪彩さんが、 『RED B.A』 のイメージから制作した新作が 『RED B.A』 とともに展示されていました。
今回出展されていた作品の中で最も印象的だったのが、 《Flora》 という一枚。
妊婦をモデルにしたなんとなくオシャレな印象の絵・・・と思っていたら、足に一筋の血が(゚Д゚ノ)ノ
男は血に慣れていないのですよ。
生々しいくらいに、女性性を感じる一枚です。
男性よりも女性にオススメの展覧会です。
無料なので、銀座に行かれた際は、是非。
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橋爪 彩『Beautiful Stranger』
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