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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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国宝・久能山東照宮展―家康と静岡ゆかりの名宝

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普段は、なかなか静岡まで足を運べないのですが。
こちらのカッコいい展覧会ポスターに、一目ぼれ。

ポスター


『イケてるポスターの展覧会にハズレなし』

年間250本以上のペースで展覧会を観てきた自分が導き出した真理を信じて、
静岡市美術館で開催中の “国宝・久能山東照宮展―家康と静岡ゆかりの名宝” に行ってきました。

会場
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)


こちらは、徳川家康の没後400年という節目の年が、
いよいよ来年に迫ったことを記念し開催される展覧会で、
重要文化財の 《伊予札黒糸威胴丸具足(歯朶具足)》 や、

伊予札黒糸威胴丸具足(歯朶具足)伊予札黒糸威胴丸具足(歯朶具足) 久能山東照宮博物館蔵
(注:展示期間は10/21~11/24です)


同じく重要文化財 《洋時計(1581年マドリッド製刻銘)》 をはじめとする家康の遺愛品や、

洋時計  久能山東照宮博物館蔵
(注:展示期間は10/4~11/9です)


2010年に国宝に指定された久能山東照宮に由来する名品の数々が一堂に会されています。
展示の目玉は、何と言っても、こちら↓

展示  展示


徳川家歴代将軍の甲冑が、その肖像画と共に並べられたコーナーです。

将軍


なんと家康から慶喜まで、15代将軍が揃い踏み。
この奇跡のような光景が実現されたのは、日本初。
おそらく世界でも初とのこと。
家康公のお膝元・静岡ならではの奇跡です。
星星

歴代将軍の甲冑が並べられた光景は、圧巻も圧巻。
歴史マニアでなくても、言葉を失ってしまう迫力がありました。
徳川将軍の甲冑ということは、当時の甲冑の最高峰なわけで、
純粋に美術工芸品として観ても、心を惹かれるものがありました。
特に印象的だったのは、13代将軍家定の甲冑 《青絲威具足》 です。

青絲威具足


ダークブラウンとグリーンの2トーンカラーが、実にカッコ良い甲冑でした。
しばし眺めていたら、段々と仮面ライダーっぽく見えてきました。
そう考えたら、展覧会ポスターのロゴも、仮面ライダーのロゴっぽく思えてきました。


また、展覧会のもう一つの目玉が、静岡には久々の里帰りとなる国宝の 《久能寺経》 です。

国宝《久能寺経》


《平家納経》《慈光寺経》 と並んで、日本三大装飾経の一つに数えられる逸品。
平安末期の美術工芸の粋を極めた豪華で気品溢れる装飾経です。
法華経と言えば、女人も成仏できると説かれ、爆発的に人気を集めた経典。
だからでしょうか。

久能寺経  《久能寺経 方便品第二》 鉄舟寺蔵 画像提供:東京国立博物館
(注:方便品第二の展示期間は10/4~10/26です)


男性2人が相合傘をするというBLっぽい絵が描かれていました。


ちなみに。
“国宝・久能山東照宮展” をせっかく観たなら、久能山東照宮も訪れたいという方へ。
“国宝・久能山東照宮展” 観覧料と久能山東照宮社殿・博物館観覧料、
日本平ロープウェイ往復運賃、路線バス往復運賃がセットになったお得な共通チケットが、
通常価格4160円のところ、なんと2800円で販売されています。
今年の静岡の秋の行楽は、コレで決まりですね。




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