羊羹でお馴染みの虎屋の本社ビル2階にある虎屋ギャラリーでは、
現在、 “甘い対決「和菓子の東西」展” という展覧会が開催されています。
(注:会場は撮影禁止です。記事に使用している画像は、特別に提供して頂いたものです)
会場では、虎屋のギャラリーだけに、
手作りの和菓子 (本物!) を交えて、東西の和菓子に関する様々なトピックが紹介されていました。
例えば、桜餅。
東京 (関東) では、小麦粉生地がポピュラーなのに対し、
京阪 (関西) では、道明寺生地が主流となっているようです。
ちなみに、会場には、桜餅に関する鑑賞者参加型のコーナーも。
読者の皆様は、どちらの桜餅に馴染みがありますか?
(僕は、千葉県出身ですが、昔から道明寺生地の桜餅が好きでした)
ところてんも東西で違いがありました。
東京 (関東) では、酢醤油をかけて食べるのが定番です。
お好みで、ゴマや青海苔、辛子をトッピングします。
しかし、京阪 (関西) では、黒蜜をかけて食べる人が多いのだとか。
この食習慣は全く無かったので、一瞬、 「うげっ。。。」 と思ってしまいましたが。
よく考えたら、あんみつの寒天は黒蜜で食べるので、別に問題はないですよね。
むしろ、関西の人からしたら、酢醤油をかけて食べる関東の人が、 「うげっ。。。」 なことでしょう。
また、月見団子も東西でかなり違いがあります。
東京 (関東) では、丸い団子を積み上げてお備えします。
しかし、京阪 (関西) でお供えする月見団子の形は、小芋 (里芋) 型。
積まずに並べるタイプでした。
正直、その発想はなかったです。
小芋をイメージした団子を目にしたところで、全く月見の感じはしません。
この団子を目にして、関西の方は、月見の気分になるのでしょうか。
同じ日本でも、ここまで違うと面白いです。
さてさて、東西の和菓子の違いは、意匠表現にも。
会場では、菊をテーマにした和菓子を例に取って紹介されていました。
東京の和菓子が、具象的に作られるのに対し、
京都の和菓子は、抽象的に作られています。
(ちなみに、こちらの菊の元ネタは、尾形光琳の 『光琳画譜』 だとか)
東西の和菓子の違いを通して、東西の美術観の違いも浮き彫りに。
とても興味深い展示でした。
記事で紹介したのは、今回の展覧会のごく一部。
他にも、あの和菓子や慣習などの東西の違いが紹介されていますので、
興味のある方は、足を運ばれて、是非、その違いに驚かれてみてください。
入場は無料です。
でも、絶対、和菓子を買って帰りたくなります (笑)
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在3位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
甘い対決「和菓子の東西」展
↧