新年明けましておめでとうございます。
本年もこれまで以上に、美術を、もっともっと身近なものに、
もっともっと楽しいものに、もっともっと笑えるものに感じてもらえるような記事をお届けしてまいります。
どうぞよろしくお願いします。
さて、今年の美術展始も、トーハク (東京国立博物館) で。
今年も、すっかり新年の恒例行事となった感のある “博物館に初もうで” が行われていました。
本館の特別1室では、今年の干支である羊にちなんで、
“博物館に初もうで~ひつじと吉祥~” が開催されています。
こちらは、トーハクの所蔵品の中から、
羊がモチーフとなった作品をセレクトして紹介した小企画展です。 (一部、個人蔵の作品あり)
中東や地中海周辺の遺跡で出土した羊や、
中国から伝来した羊が展示品の大半で、
日本製 (?) の羊は、 《十二神将立像未神》 を含め、数点ほどでした。
(←羊という感じは、全く無し!)
その理由は、あのモコモコした羊の姿が、
日本で広く知られるようになったのが、明治時代以降だったからとのこと。
確かに、江戸時代に森狙仙によって描かれた 《羊図扇面》 は、
羊というよりも、山羊です。
江戸時代までの日本人にとって、羊というのは、現代の僕らのようには馴染みのない動物だったのですね。
12年に1度、ひつじ年が来るたびに、昔の日本人はどんなテンションで迎えていたのでしょうか。
ひつじ年だった昔の日本人は、自分の干支の姿が、あやふやな状態でモヤモヤしていなかったのでしょうか。
ひつじのことを考えて、今夜は眠れなさそうです。
それ以外にも、 “博物館に初もうで” ならではの企画として、
トーハクを代表するコレクションの数々が、新春特別公開されています。
例年、この時期に展示されるため、
すっかりお正月の顔と化した長谷川等伯の国宝 《松林図屏風》 は、今年も展示。
(←例年通り、今年も人だかりで観れません!)
他にも、ゴルフ焼けで貫禄たっぷりの重役のような 《大黒天立像》 をはじめ、
貴重なコレクションの数々が期間限定で展示されていますので、お見逃しなきように。
ちなみに、僕のオススメは、狩野探信の 《百猿図》 。
猿だらけにもほどがある一枚。
ついつい、お正月の定番ゲーム (?) 「さるも木からおちる」 を連想してしまいました。
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さてさて、さらに、今回はもう一つ大事なトピックが。
“博物館に初もうで” の開催に合わせて、
長らく耐震工事のため休館していた黒田記念館が、ついにリニューアルオープンしたのです。
リニューアルオープン記念として、2階の特別室には黒田清輝の代表作がずらり勢揃い。
もちろん 《湖畔》 も展示されていました。
また同じく2階にある黒田記念室でも、黒田清輝の作品が多く紹介されていますので、
昭和3年に竣工された建物の雰囲気とともにお楽しみくださいませ。
新年を飾るには、 “博物館に初もうで” はピッタリ。
おせちもいいけどトーハクもね!
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博物館に初もうで
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