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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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ピカソと20世紀美術

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今、何かと話題の北陸新幹線。
その開通を記念して、東京ステーションギャラリーでは、
“ピカソと20世紀美術~富山県立近代美術館コレクションから” が開催されています。

会場


こちらは、富山県立近代美術館の充実したコレクションを通じて、20世紀美術の流れを紹介する展覧会です。
(一部、東京ステーションギャラリーの所蔵作品あり)

富山県民から反感を買ってしまうのを覚悟でカミングアウトしますが。
正直なところ、富山県立近代美術館のコレクションは、大したことがないだろうと高を括っていました。
出展作家も、20世紀美術を代表する作家というわけではなく、
20世紀に美術を発表していたそこそこの作家ばかりかと思っていました。

が、しかし!

“抽象絵画の父” ワシリー・カンディンスキーや、

ワシリー・カンディンスキー    ワシリー・カンディンスキー 散文詩画集『響き』より 《叙情的なるもの》 
1911年 富山県立近代美術館蔵



日本でも人気の高いパウル・クレーを筆頭に、

名誉棄損  パウル・クレー 《名誉毀損》 1934年 富山県立近代美術館蔵


大人の事情で画像は紹介できないですが、
シャガール、ルオー、ミロ、マン・レイ、フォンタナ、ベーコン、ウォーホル・・・etc
そして、展覧会のタイトルにもなっているピカソと、20世紀美術を代表する作家が勢ぞろい。
会場は、さながら20世紀美術のオールスター感謝祭状態でした。

もちろん20世紀美術のなかでも人気の高いシュルレアリスムやポップアートの作家も紹介されていましたが。
ランドアートやコンセプチュアルアート、ミニマリズムといった地味目 (?) な作家も紹介されていました。
(↑どんなアートなのかは、是非会場で!)
実に万遍なく20世紀美術のジャンルをカバーしているなぁ、というのが率直な感想です。
そういう意味では、 「20世紀美術って何?」 という方にオススメ。
まさに20世紀美術のガイドブックのような美術展といえましょう。


出展されていた作品の中で、個人的に惹かれたのは、
イヴ・タンギーの 《火 色彩》 とアルマンの 《バイオリンの怒り》 です。
是非とも画像を紹介したいところですが、そこはやはり大人の事情。
いろいろな理由で、20世紀美術は難しいです (笑)


何はともあれ、これだけ充実したコレクションを持っていたとは。
富山県立近代美術館、恐るべしです。
高を括っていて、申し訳ありませんでした。
星星


と、ここで一つ心配なことが。
これだけ充実したコレクションを貸してしまっているということは、
今、肝心の富山県立近代美術館は、スカスカなのではないでしょうか。
それでは、せっかく北陸新幹線が開業したというのに本末転倒です。

・・・・・杞憂でした (笑)
今、富山県立近代美術館では、
“北陸新幹線開業記念 「世界・日本の20世紀美術」―旅する100年―” が開催中とのこと。
こちらの出展作品も、富山県立近代美術館のコレクションが中心だそうです。
東京ステーションギャラリーに貸し出したのは、
富山県立近代美術館のコレクションの一部に過ぎなかったのですね。
富山県立近代美術館、つくづく恐るべしです。


~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “ピカソと20世紀美術” のペアチケットを、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。

http://homepage3.nifty.com/art-teller/tony_contact.htm
(〆切は、4月5日。当選は発送をもって代えさせていただきます)





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