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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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日常事変

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ちょっとニヤリとさせられるチラシに惹かれたので・・・

チラシ


思い切って、川口市立アートギャラリー・アトリアへ足を運んできました。

川口市立アートギャラリー・アトリア


こちらは、サッポロビール埼玉工場の跡地に、2006年にオープンした小さなアート施設です。
市立美術館であるため、年間の半分くらいは、川口市に関する美術展が開催されているようですが。
年に何本かは、現代アート展が開催されている模様です。

そして、現在開催されているのが、冒頭のチラシの “日常事変” という現代アート展。
「日常」 をテーマに作品を制作する3人のアーティストを紹介する美術展です。

まず最初に紹介されているのが、
サウンドアーティストにしてデザイナーの川崎義博さんの 《異差・交差》 という作品。

異差・交差

異差・交差  異差・交差


見た目は、なかなかに地味ですが。
実際の作品も、なかなかに地味。
鳥の鳴き声や車の行きかう音、オートレースや鋳物工場の音など、
川口市の 「日常」 の音が、数々のスピーカーから流れてくるという作品です。
まぁ、川口市の人が聞けば、
「あっ、この音は、○○の場所の音だ!」 と楽しめるのではないかと思います。
ジモティー推奨作品です。


続いて紹介されていたのが、中崎透さんの 《看板屋なかざき》 という作品です。

看板屋なかざき  看板屋なかざき


「いやいや、どの辺が看板よ??」

と、不審に思いながら、次の部屋に進むと、 「あ~、そういうこと!」 と納得。
こういうことでした。

看板屋なかざき  看板屋なかざき


彼は、ここ数年、看板をモチーフに制作を続けているそうで。
今回は、街中で見つけた文字を、勝手に看板にしたのだとそうです。
写真で見る分には、何の感慨もない文字が、
こうして看板になるだけで、妙な説得力が増すから不思議なものです。


そして、最後は、第14回文化庁メディア芸術祭にて、
優秀賞を受賞したクワクボリョウタさんの新作 《以心分身》 が紹介されていました。

クワクボリョウタ


壁の一面に綺麗な光の粒が。
確かに、綺麗は綺麗なのですが、特に面白くはありません。

“新作に期待しすぎてしまったのかなぁ・・・”

と、光源に背を向けると、反対側の壁に不思議な光景が映し出されたのです!

「お~~~!!!!」 (←思わず声を上げてしまった)

影  影


映し出される影が、とっても不思議なことに。
なるほど、タイトルの 「分身」 とは、自分の影のことだったのですね。
純粋に楽しめる作品でした。


展覧会としては、これで終わり。
インスタレーションとは言え、3作品しかないので、かなりあっさりしています。
ただ、観覧賞は300円。
しかも、期間中何度でも入れるシステムなので、価格的には文句のつけようはありません。
さらには、作品のシールも貰えましたし。

シール


川口市にお住まいの方、もしくは近隣にお住まいの方は、足を運んでみてはいかがでしょうか?
星




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