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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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27時間アートツアー顛末記

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4月25日から26日にかけて開催した “27時間アートツアー ~楽しくなければアートツアーじゃないじゃん”
多くの方からの応援を受け、無事にフィナーレまで走りきることが出来ました。
実際に、ツアーに参加してくださった方は、計75名。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。

27時間もアートツアーを開催し続ける。
そんな前代未聞の無謀なチャレンジの一部始終を、本日はお届けいたします。


4月25日14時
1つ目のアートツアー “究極のパブリックアートツアー!” は赤坂より始まりました。
こちらは、1年に1度くらいのペースで開催している鉄板企画。
ブログ内のコーナー 「無料で観れる 美術百選」 で紹介した作品の中から、
厳選に厳選を重ねたパブリックアートばかりを紹介するのアートツアーです。

正直なことを言えば、その後のことを考えて、
ツアー行程を絞って、体力をセーブしようと思ってもいたのですが。
“究極” と銘打っている以上、やはりベストを尽くさねばなりません。

ということで、フンデルトヴァッサーの 《21世紀カウントダウン時計》 やら、

フンデ


栗林隆さんの 《Shekuh2010》 など、

Seekuh2010


電車移動をしながら、都内で20点近くのパブリックアートを4時間にわたって紹介いたしました。
(うち休憩時間は、20分)
ちなみに、ツアーのラストは、ブログでもまだ紹介していない超隠し玉の作品です。
参加者の皆様にも楽しんで頂けたようで、何よりでした♪



18時
皆様に見送られながら、次のツアーのスタート地点へと向かいます。
夜に備えて、食事で栄養補給。



19時
“みんなの大東京建築ツアー 【夜の銀座編】” がスタートしました。

銀座


こちらは、今年で6年目を迎えるみんなの大東京建築ツアーのスピンオフ的な企画。
建築家の照内創さんがパートナーなので、進行の負担は半減。いや、4分の3減。

夜  夜


夜ならではの銀座の建築の魅力を4時間ノンストップで紹介いたしました。
ツアー終了後は、希望者で軽く打ち上げ。
でも、僕は次のツアーがあるので、ウーロン茶を一気飲みして、六本木へ。



26日0時
日付が変わり、3つ目のアートツアー。
朝6時までのオールナイト企画 “今夜は六本木アートナイト2015!” が始まりました。

2009年より開催している一夜限りのアートの饗宴・六本木アートナイト。
その見どころを紹介しつつ、六本木のパブリックアートや建築も紹介するアートツアーです。

六本木


0時を過ぎても、六本木の街中の熱気がスゴく、
懸念していたよりは、眠くならずテンション高くツアーを進行できたのですが。。。
前半を終え、カフェ休憩をしていた時に、ついに睡魔が牙を向きました。
座っていたら睡魔にやられる (=寝る) と直感したので、基本、カフェの中では立って過ごす作戦に。
おかげで、なんとかピンチを乗り切りました。

そして、ツアーの最後には、森美術館へ。
ツアーの参加者全員で、人生で1度あるかないかの早朝美術鑑賞をしました。
実は、ここが、今回の27時間企画の最大の山場。
開催中の “シンプルなかたち展” には、
コンセプチュアルな作品が多いので、いかにわかりやすく解説するかが、アートテラーとしての腕の見せ所。
しかし、ツアー開始から早くも14時間半が経過。くわえて、深夜。
脳も舌も、いつものようには回ってくれません。
そんな中で、どれだけのパフォーマンスが出来るのか。

「え~っと、これは、なんて言いましたっけ?なんとかってアーティストのなんとかって作品で・・・」

みたいなことにならないよう祈るのみです。

結果から言えば、自分でも驚くほど、スラスラ言葉が出てきました。
おそらく、ナチュラルハイな状態になっていたのだと思われます。

美術館を抜けると、外はすっかり朝。

六本木



7時
一旦帰宅。
シャワーを浴びたり、着がえたり、スマホを充電したり、
facebookに寄せられた応援コメントへの返信をしたりして、あっという間に1時間が経過。
残り2つのアートツアーの準備をバタバタして、家を飛び出しました。
間に合いそうもなかったので、タクりました。
手痛い出費。



9時
“みんなの大東京建築ツアー 【品川編】” は、京急線新馬場駅よりスタート。

品川


頭が多少ボーっとしていましたが、
講師の建築家・伊藤嘉朗さんが、基本的に仕切ってくれるので、進行はなんとかなりました。
(僕は、要所要所で合いの手を入れていればいいのでw)

ただ、品川の街のアップダウンが、確実に体力と気力を奪っていきます。
どうして、朝の建築ツアーの舞台に、もっと平たい場所を選ばなかったのかと後悔しました。
(「自分の家から近いので、品川にしましょう!」 と提案したのは、僕です)

気力を振り絞って、4時間の建築ツアーが無事に終了。
いよいよラストのアートツアーの舞台、横浜へと向かいます。



14時
27時間アートツアーのラストは、 “横浜美術館へ行こう!” というキックです。
アートテラーとしてのデビューを飾ったのが、何を隠そう横浜美術館。
そして、これまでに400本近くのアートツアーを開催していますが、その第1回目を行ったのも、横浜美術館。
27時間アートツアーのフィナーレは、横浜美術館しか考えられません。
そんな思い出の横浜美術館を、参加者の皆様とともに訪れました。

しかし、ここで最大の誤算が!

開催されていたのは、 “石田尚志 渦まく光”

石田尚志 渦まく光


とっても良い展覧会なのですが。
24時間寝てない状況で観るには、これほど危険な展覧会はないのでは?
石田さんの映像作品を観ていて、何度もあっち (=夢) の世界に連れて行かれそうになりました。
というか、何度か確実に連れて行かれました。
しまいには、白昼夢も観てしまいました。

その後、常設展も鑑賞し、
アートテラーを始めた時からお世話になっている学芸員さんとのミニトークショーもこなし、最終目的地へ。



17時
27時間アートツアー完走を祝うべく、
アートテラーを始めた頃に行きつけだったお店で、参加者全員で乾杯・・・・・の予定だったのですが。
まさかまさかの行きつけだったお店が、先月に閉店とのこと。
というわけで、その近くにあった何の思い出もないお店で、参加者全員で乾杯しました (笑)




27時間アートツアー。
ハッキリ言って、自分でもアホな企画だと思います。
おそらく、僕以上に、皆様もアホだと感じたことでしょう (笑)
でも、こんなアホなことにも全力で挑んだことで、何かは動かせた気がします。
少なくとも、アートツアーに参加してくださった方は、本気で応援してくれていました。
アートを広めるために、アホなことを本気でやっているヤツがいる。
そう思ってくれる人が一人でもいたなら、27時間アートツアーは成功です。

ちなみに、参加者の方の多くから、 「来年は30時間アートツアーですね」 と声をかけられました。
・・・・・イヤです (笑)
でも、27時間アートツアーは、また来年やりたいですね。

27時間ではないですが、これからも、土日祝は基本的に休まずアートツアーを開催し続けます。
皆様のご参加を心より、お待ちしております↓
http://ameblo.jp/artony/entry-11201204360.html




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