ルノアールを筆頭に、モネ、ゴッホ、シャガール…と、
街を歩いていると、時に、美術界の巨匠たちと同じ名前のお店に出くわします。
果たして、それらのお店と巨匠との間に関係はあるのか??
気になるようで気にならない。
でも、気にしてしまったら、気になって仕方がない。
そんな疑問を解消すべく、アートテラーは今日も店へと赴く!!
《アルルカンのカーニヴァル》 で知られる・・・
スペインの巨匠ジョアン・ミロの名がついた喫茶店があるらしい。
そんな情報をゲットし、JR御茶ノ水駅へ。
しかし、なかなかそれらしいお店は見つかりません。
もしかして、ガセ情報か・・・と諦めかけたとき、ミロの名がついた看板が目に飛び込んできました!
でも、誰?!
謎の女性が描かれた看板の近くには、謎の食品サンプルが。
いや、これだけラップでカバーされているということは、サンプルではないのかもしれません。
いずれにしても謎です。
とりあえず、お店はこのサンプルの向かいに伸びる路地にあることが判明。
そんなところにお店があるとは。
どうりで、なかなかお店が見つからないわけです。
ちなみに、道路の反対側から見てみると、こんな感じ。
この路地を往けば、どうなるものか。
不安に駆られましたが、 「迷わず行けよ、行けば分かるさ!」 と自分に言い聞かせ、いざ路地へ。
そして、路地の中に店を構える画廊喫茶ミロに入店しました。
画廊喫茶ミロと名乗るだけあって、お店の中にはミロの作品が多数飾られています。
古き良きレトロな喫茶店の空間にジョアン・ミロ。
意外とマッチしていました。
ホワイトキューブの味気ない空間に展示されるより、こちらのほうが合っているかもしれません。
そうこうしているうちにメニューが運ばれてきました。
ナポリタンがオススメと事前に聞いていたので、
ナポリタンとコーヒーのセット (1300円) をオーダー。
しばらくすると、店員さんと女性オーナーさんとの会話が漏れ聞こえてきました。
「ナポリタンとアフターにコーヒーです」
「男性?女性?」
「男性です」
「年配の方?若い方?」
「若い方です」
「食べそう?」
「おそらく・・・」
嫌な予感がしてきました。
どちらかと言えば、自分は食べないほうです。
「そんなに食べないですよ!」 と声を上げてみようか。
いや、でも、それはそれで、なんか気恥ずかしいし。
・・・・・と、しばし悶々としていると、ナポリタンが到着。
「多っ!重っ!!」
大盛りを頼んでないのに、このボリューム感。
さらに、付け合せはたっぷりのポテトサラダ。
女性オーナーの優しさが、大いに溢れた一皿です。
ちなみに、ナポリタンの上には粉チーズではなく、とろけるチーズ。
美味しそうではあるのですが、このビジュアルだけで満腹中枢が満たされてしまいました。
しかし、 「迷わず食えよ、食えば無くなるさ!」 と自分に言い聞かせ、ナポリタン攻略に取り掛かります。
美味しいです。
昔懐かしのナポリタンという感じです。
麺のモチモチ感が絶妙で、咀嚼するたびに満腹中枢が刺激されます。
美味しいのに。
半分くらい食べたところで、限界が訪れました。
もう食べられません。
でも、残すのは失礼なので、一心不乱に残りのナポリタンを口に運び続けました。
ジョアン・ミロは夜遅くまで夜食もとらずに制作し、空腹感と戦いながら、
湧き出てくる感情 (幻覚?) を絵に描きとめ、 《アルルカンのカーニヴァル》 を完成させました。
そんなミロの名前がついた喫茶店で、自分は満腹感と戦っています。
で、なんとか完食。
食べようと思えば食べれるものです。
そして、食後にコーヒーが運ばれてきました。
普通のコーヒーかと思いきや、つい二度見してしまうくらいに美味しかったです。
きっと良い豆が使われているのでしょう。
そして、そこにナポリタンを食べた達成感がブレンドされたのでしょう。
<お店情報>
画廊喫茶ミロ
住所:東京都千代田区神田駿河台2-4-6
定休日:日曜・祝日
美術ブログ界の巨匠になるべく、ランキングに挑戦しています
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第16回 千代田区神田駿河台でミロ
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