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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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Film:32 『ターナー、光に愛を求めて』

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先日観賞した 『画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密』 の半券があれば300円引き。
それに釣られて、早速、こちらの映画を観て来ました。

ターナー


■ターナー、光に愛を求めて

  監督:マイク・リー
  出演:ティモシー・スポール、ドロシー・アトキンソン、マリオン・ベイリー
  2014年/イギリス・フランス・ドイツ合作/150分 PG12

イギリスを代表するロマン主義の画家で、
後のモネなど印象派の画家たちにも影響を与えたターナーの人生を、
「秘密と嘘」「ヴェラ・ドレイク」 で知られる名匠マイク・リー監督が描いたドラマ。
ターナーを演じたティモシー・スポールが、2014年・第67回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した。
18世紀末のイギリス。若い頃から高い評価を受けながらも、
自由気ままに生きるターナーは、インスピレーションの源を求めて旅を続けてきた。
ある時、助手を務めていた父親の死にショックを受けたターナーは
旅先で宿を経営するひとりの未亡人と出会う。(映画.comより)


「この映画を観た方々のレビューを読むと、ほとんどの人が、

 「絵画のように美しい映画だった!」

 と絶賛しているのですが。
 僕の率直な感想は、その真逆も真逆で、

 「なんとも汚らしい映画だった!」

 でした。
 天邪鬼ですいません。

 僕の中でのターナーは、若き日の 《自画像》 のイケメンのイメージ。

 自画像


 確かに、中年以降は、ぽっちゃりしたようですが。

 ターナー


 それでも、今回の映画のターナーほど、醜くはないでしょう。
 ティモシー・スポール演じるターナーは、
 見た目だけでなく、終始フガフガズーズー音を漏らしていて、まるでブタのよう。
 いや、それどころか、いきなりスイッチが入って発情するシーンも。
 ブタのよう、というかブタでした。

 そういう絵的に汚いシーンのあとには、
 毎回決まって、とってつけたようにイギリスの雄大な自然のシーンに切り替わります。
 放送事故後の 『しばらくお待ちください』 の画面か!

  しばらくお待ちください (←こんなイメージ)


 ともあれ、不必要なほどに汚いシーンが多いのに、
 それを中和するように、イギリスの雄大な自然を差し込む、その手法が何よりも汚い気がしました (笑)

 エピソードが断片的だったこともあり、
 この映画を通して、結局何を伝えようとししているのかがわかりません。
 鑑賞中、終始モヤモヤ。
  
 肝心のラストシーンに関しても

 「えっ、これがラストシーン??」

 と意図が不明。
 見終った後、僕の頭の中は、ターナーが描く絵画のごとく、モヤモヤとしていました。

 吹雪ー港の沖合いの蒸気船

 半分星 (星0.5つ)」


~映画に登場する名画~

《雨、蒸気、スピード-グレート・ウェスタン鉄道》

雨、蒸気、スピード-グレート・ウェスタン鉄道


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