21_21 DESIGN SIGHTで開催中の “動きのカガク展” に行ってきました。
「動きのカガク・・・?」
イメージできるようで、できない抽象的な展覧会タイトルに、いまいちピンと来ていなかったのですが。
館内に入って、まず一発目の作品が目に飛び込んできた瞬間に、
「あ、そういう展覧会か」
と、瞬時に理解。
「動き」 、それも 「シンプルかつ驚きのある動き」 がテーマの展覧会のようです。
さてさて、会場で最初に出合った作品は、鈴木太朗さんの 《そして、舞う》 という作品。
円錐状の白い布が上下するたびに、
重力の関係で布がスカートのように (?) “フワサァ~” っとなります。
ただ、それだけなのですが、いつまでも観ていられるくらいに飽きない動きでした。
今回の展覧会では、すべての作品のキャプションに、
展覧会ディレクターの菱川勢一さん直筆の感想コメントが添えられています。
難しい言葉を使っていないので、とても親しみがもてるキャプションになっていました。
親しみがもてると言えば、展覧会冒頭の挨拶文も。
「動き」 がテーマな展覧会だけに、冒頭の挨拶文も動いていました。
もうお気づきの方もいらっしゃるでしょうが。
今回の挨拶文の動きの元ネタとなっているのは、『スター・ウォーズ』 だそうです (笑)
ちなみに、文字が流れる速度は、 『スター・ウォーズ』 のと全く同じに合わせているのだとか。
気づく人がどれほどいるのかわからないのに、徹底的して細部にこだわる姿勢に感銘を受けました。
そんなこだわり満載の展覧会。
展示されているものもオモシロいものばかりです。
そのなかでも特にオススメの作品をご紹介いたしましょう。
(注:「動き」 がテーマの作品なのに、動画で紹介できなくてごめんなさい)
まずは、ニルズ・フェルカーの 《シックスティー・エイト》 。
プログラミング通りに、ゴミ袋が膨らんだり萎んだり。
ただそれだけなのに、飽きずにボーっと眺めていられる作品。
ゴミ袋のマスゲームといった感じでしょうか。
続いては、クワクボリョウタさんの 《ロスト #13》 です。
こちらは、彼の代表作 《10番目の感傷(点・線・面)》 の最新版。
《10番目の感傷(点・線・面)》 同様に、まっ暗い部屋の中に、
カゴやらコンパスやら鉛筆やらの日常品が街のように配置され、その間に線路が設置されています。
その線路の上を、小さなLED照明を先端で点灯させた鉄道模型が走ります。
すると、電車の動きに合わせて、様々な日常品が作りだす影が壁に現れるという作品です。
シンプルな仕掛けなのに、何でこんなに心の琴線に触れるのでしょう。
ちょっと泣きそうになりました。
オススメです。
『ピタゴラスイッチ』 でお馴染みの佐藤雅彦さん+桐山孝司さんの新作 《統治の丘》 もオススメ。
体験者は、作品のセンターへと向かいます。
丘の上にあがったのなら、どこでも好きな方向を指さします。
すると、その動きに合わせて、周囲の円錐形の何やら (国民?) が一斉にその方向を向くのです。
統治者の気分が味わえる作品です。
ちなみに、何度か指を指す方向を変えていると、
周囲の円錐形の何やら (国民?) は、次第にバラバラの方向を向くようになるそうです。
支持率低下。
そんな部分まで、統治者の気分が味わえる作品です。
その他にも、ベルヌーイの法則を応用した岸遼さんの 《アトムズ》 や、
強い光が点滅する部屋で特製の傘を回すと驚きの体験が待っている 《ストロボの雨をあるく》 など、
楽しく、そして知的好奇心も満たされる作品が多数あります。
展覧会として純粋にオススメですし、夏休みの宿題にもオススメです。
気になった方、即、動いて会場に向かいましょう!
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動きのカガク展
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