日展、院展と並んで、日本三大公募展に数えられる二科展は、今年2015年でめでたく百周年を迎えます。
それを記念して、過去100年の歩みを振り返る “伝説の洋画家たち 二科100年展” が開催されています。
会場は、もちろんこれまで幾度となく二科展が開催されてきた二科展の聖地・東京都美術館です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
記念すべき第1回の二科展に出展された有島生馬の 《鬼》 や、
有島生馬 《鬼》 第1回展 (1914年 東京都現代美術館蔵)
「二科会のドン」 と呼ばれた東郷青児の 《ピエロ》 、
東郷青児 《ピエロ》
第15回展 (1926年 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館蔵)
佐伯雄三の死後に遺作として二科展に紹介された 《新聞屋》 など、
佐伯祐三 《新聞屋》 第15回展(1927年 個人蔵)
日本の近現代を代表する作家の作品が、120点ほど展示されています。
しかも、これらの作品は、すべて過去100年の二科展に出展されたものばかりなのだそうです。
・・・・・そう聞いても、 「ふ~ん。」 くらいにしか思わなかったのですが。
戦争による消失や行方不明になってしまった作品も少なくないそうで、
二科展出展作品縛り (?) で、展覧会を構成するのは、実は、とても困難だったとのこと。
北は東北から、南は九州まで、
なんと70以上の美術館やコレクターの協力を得て、ようやく実現した展覧会なのだとか。
そんなこととはつゆ知らず。
ただの地味な展覧会だと思ってしまって、申し訳ありませんm(__)m
確かに、派手さこそありませんでしたが (但し、岡本太郎作品は除く) 。
一点一点が二科展の歴史、ひいては日本洋画史に名を残す作品ゆえ、
展覧会全体としては、十分すぎるほどに見応えたっぷりの内容でした。
テレ東で大晦日に放送される 『年忘れにっぽんの歌』 を彷彿とさせるいぶし銀な展覧会です。
ちなみに、個人的に印象に残っているのは、
中原実による 《モディアニの美しき家婦》 という作品です。
モディリアーニでもないし、美しくもないし。
白塗りの怖い人です。
日本エレキテル連合の新キャラか何かかと思いました。
それと、野間仁根の 《ぜ ふうるむうん》 という作品。
キャプションには書かれていませんでしたが。
誰がどう見ても、シャガール風。
シャガール風だけど、なんか惜しい。
その惜しい感じが、じわじわクセになる作品です。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
伝説の洋画家たち 二科100年展
↧