森美術館で開催中の “ディン・Q・レ展:明日への記憶” へ行ってきました。
こちらは、世界で最も活躍するベトナム人アーティスト、ディン・Q・レのアジア初となる大規模個展です。
10歳の時に、ポル・ポト派の侵攻を逃れ、家族とともに渡米したというディン・Q・レ。
その強烈な体験も契機となって、ベトナム戦争をテーマにした作品を数多く発表してきました。
今回の個展にも、代表作や新作を含めて、ベトナム戦争をテーマにした作品が多数出展されています。
例えば、こちらは出世作となった映像インスタレーション作品 《農民とヘリコプター》 。
スクリーンにはベトナム戦争の記録映像や、
戦争を体験したベトナムの人々へのインタビューが映し出されていました。
そして、そのスクリーンの向かいには、あるベトナム人男性が自作したヘリコプターが展示されています。
日本人にとっては、特になんということのないヘリコプターですが。
ベトナムの人にとって、ヘリコプターはベトナム戦争の象徴ともいうべきもの。
スクリーンに映し出されるヘリコプターと、
不格好な手作りのヘリコプターのギャップが、なんとも印象的な作品です。
また、例えば、代表作である 《フォト・ウィービング》 というシリーズ。
ベトナムの伝統的なゴザ編みから着想を得た作品シリーズだそうで、
裁断された写真が、タペストリー状に編み込まれています。
ちなみに、こちらの 《無題(#5)》 。
一見すると、ポップアートっぽいオシャレなコラージュ写真のようです。
しかし、横の糸には、壮麗なアンコールワット遺跡の写真が。
そして、縦の糸には、ポル・ポト派の虐殺によって犠牲になった人々の顔写真が編み込まれています。
2つの写真を別々に見ていたら、そんなに感情が揺さぶられなかったでしょうが。
編み込まれることで、今までに経験したことのない複雑な感情の揺さぶられ方をしました。
この他にも、ベトちゃんドクちゃんのニュースで、衝撃を受けた日本人も多いはず。
枯葉剤の健康被害を主題とした 《傷ついた遺伝子》 シリーズなどが展示されていました。
どのディン・Q・レ作品も、ベトナム戦争の悲惨さを、ストレートには表現していません。
どこかユーモアが含まれています。
しかし、テーマがテーマだけに、そのユーモアに気づいたところで、クスッとも笑えません。
その痛々しい感じが、ディン・Q・レ作品特有の味わいである気がします。
くしくも、今年はベトナム戦争の終戦から40年という節目の年。
戦争について考える貴重な機会となりました。
基本的に、根っこが重い作品ばかりでしたが。
一つだけ明るくなれる (?) 作品がありました。
こちらの写真に写っているのは、ベトナムの光景です。
3枚とも、むき出しになったCDが映っています。
実は、このCDは、政府が禁止しているエッチなビデオを売るお店の看板代わりなのだとか。
つまり、ベトナムの男性は、このむき出しになったCDを目印に、そういうお店を探しているのですね。
男のエロさは、万国共通のようです (笑)
間違いなく、この展覧会を見た全男性は、ベトナムに旅行に行く際、むき出しになったCDを探すはず。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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こちらは、世界で最も活躍するベトナム人アーティスト、ディン・Q・レのアジア初となる大規模個展です。
10歳の時に、ポル・ポト派の侵攻を逃れ、家族とともに渡米したというディン・Q・レ。
その強烈な体験も契機となって、ベトナム戦争をテーマにした作品を数多く発表してきました。
今回の個展にも、代表作や新作を含めて、ベトナム戦争をテーマにした作品が多数出展されています。
例えば、こちらは出世作となった映像インスタレーション作品 《農民とヘリコプター》 。
スクリーンにはベトナム戦争の記録映像や、
戦争を体験したベトナムの人々へのインタビューが映し出されていました。
そして、そのスクリーンの向かいには、あるベトナム人男性が自作したヘリコプターが展示されています。
日本人にとっては、特になんということのないヘリコプターですが。
ベトナムの人にとって、ヘリコプターはベトナム戦争の象徴ともいうべきもの。
スクリーンに映し出されるヘリコプターと、
不格好な手作りのヘリコプターのギャップが、なんとも印象的な作品です。
また、例えば、代表作である 《フォト・ウィービング》 というシリーズ。
ベトナムの伝統的なゴザ編みから着想を得た作品シリーズだそうで、
裁断された写真が、タペストリー状に編み込まれています。
ちなみに、こちらの 《無題(#5)》 。
一見すると、ポップアートっぽいオシャレなコラージュ写真のようです。
しかし、横の糸には、壮麗なアンコールワット遺跡の写真が。
そして、縦の糸には、ポル・ポト派の虐殺によって犠牲になった人々の顔写真が編み込まれています。
2つの写真を別々に見ていたら、そんなに感情が揺さぶられなかったでしょうが。
編み込まれることで、今までに経験したことのない複雑な感情の揺さぶられ方をしました。
この他にも、ベトちゃんドクちゃんのニュースで、衝撃を受けた日本人も多いはず。
枯葉剤の健康被害を主題とした 《傷ついた遺伝子》 シリーズなどが展示されていました。
どのディン・Q・レ作品も、ベトナム戦争の悲惨さを、ストレートには表現していません。
どこかユーモアが含まれています。
しかし、テーマがテーマだけに、そのユーモアに気づいたところで、クスッとも笑えません。
その痛々しい感じが、ディン・Q・レ作品特有の味わいである気がします。
くしくも、今年はベトナム戦争の終戦から40年という節目の年。
戦争について考える貴重な機会となりました。
基本的に、根っこが重い作品ばかりでしたが。
一つだけ明るくなれる (?) 作品がありました。
こちらの写真に写っているのは、ベトナムの光景です。
3枚とも、むき出しになったCDが映っています。
実は、このCDは、政府が禁止しているエッチなビデオを売るお店の看板代わりなのだとか。
つまり、ベトナムの男性は、このむき出しになったCDを目印に、そういうお店を探しているのですね。
男のエロさは、万国共通のようです (笑)
間違いなく、この展覧会を見た全男性は、ベトナムに旅行に行く際、むき出しになったCDを探すはず。
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