サントリー美術館で開催中の “藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美” 展に行ってきました。
こちらは、関西No.1と謳われたコレクター・藤田傳三郎 (1841~1912) と、
息子である平太郎・徳次郎の収蔵品を公開するために昭和29年に大阪に開館した藤田美術館、
その2000件以上にも及ぶコレクションの中から選りすぐりの名品の数々を紹介する美術展です。
藤田美術館のマスターピース 《曜変天目茶碗》 や、
国宝 《曜変天目茶碗》
一口 中国・南宋時代 12~13世紀 藤田美術館蔵 撮影:三好和義
国宝の 《玄奘三蔵絵》 を筆頭に、
国宝 《玄奘三蔵絵》 十二巻のうち第一巻(部分)
鎌倉時代 14世紀 藤田美術館蔵
藤田美術館のベストメンバーが揃い踏み。
このように藤田美術館のコレクションが東京で一堂に公開されるのは、今回が初めてとのこと。
関東近郊にお住いの日本美術ファンならば、絶対に抑えておきたい美術展です。
「いや、でも、自分は、せっかくなら大阪に行って、藤田美術館で直接観るからいいですよ。」
と思った方も、中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし、ここだけの話 (←?) 、藤田美術館は、
国宝9件、重要文化財52件を含むコレクションこそ素晴らしいのですが、展示が・・・ゴニョゴニョ。
もう少し展示スペースが広かったら。。。
もう少し照明にこだわりがあっても。。。
これまでに3回ほど藤田美術館を訪れているのですが、そのたびに、
“あぁ、これらの作品がサントリー美術館や根津美術館で展示されたらなぁ”
と夢想したものです。
さて、今回の美術展で、その願いが叶ったわけですが。
やはり思い描いていた通り、いや、それ以上に、
サントリー美術館の空間と照明の中で観る藤田美術館コレクションは格別でした。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
特に、《曜変天目茶碗》 の展示は絶品!
若干やりすぎている感もありましたが (笑) 、それも含めて素晴らしかったです。
藤田美術館で観るのも、もちろんイイですが。
藤田美術館が誇るコレクションをまとめた形で、
サントリー美術館のようにシックな展示空間で目にすることが出来るのは、おそらく二度と無いのでは?
この貴重な機会を逃す手はありませんよ。
ちなみに、展覧会のラストには、
藤田傳三郎が亡くなる10日前にコレクションに加わった 《交趾大亀香合》 が展示されています。
《交趾大亀香合》
一合 中国・明~清時代 17世紀 藤田美術館蔵 撮影:三好和義
一見すると、ただの可愛らしいカメの香合ですが。
幕末に発刊された 「形物香合相撲番付」 では、東の大関に挙げられたほどの稀代の名品です。
(その番付には、横綱がないので、大関が最高位)
どうしても、この香合を手に入れたかった藤田は、
現在の価格にして、なんと9億円で落札したのだとか。
9億円。。。
一生汗水垂らして働いても、この亀は買えません。
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藤田美術館の至宝
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