今回ご紹介するのは、菊池寛実記念 智美術館で開催中の “夢つむぐ人 藤平伸世界 展” です。
こちらは、2012年に惜しまれつつ世を去った陶芸家・藤平伸 (1922~2012) の没後初となる回顧展です。
実は、この展覧会を通じて初めて藤平伸なる陶芸家を知りました。
公式HPには、「深い精神性と滋味あふれる作風」 や、
「人生の機微を謳うような豊かな詩情が漂い」 とあります。
イメージ出来るような・・・出来ないような・・・(笑)
百聞は一見に如かず。
早速、足を運んできました。
藤平伸作品を初めて目にした僕の率直な感想は、
「絵本の世界みたいだなァ」
でした。
何を表しているのかは、正直わからないのですが。
わからないなりに、作品に何かしらのストーリー性を感じるのです。
《楼蘭吉祥》
《機関車》 撮影者:大道雪代
もっと言うと、作品にちょっと物悲しいメロディも感じられます。
そういう意味では、絵本というよりも、『みんなのうた』 の世界観に近いような気がしました。
ちなみに、こちらの 《祭礼》 を目にした時には、
『まっくら森のうた』 が僕の脳内では再生されました。
《春遠からじ》 を目にした時には、
もちろん (←?) 『山口さんちのツトム君』 が僕の脳内では再生されました。
また、『みんなのうた』 の名曲の数々が脳内で再生されることで、聴覚が刺激されただけでなく。
藤平伸作品を眺めていると、味覚も刺激されました。
当然、作品に手も触れていませんし、ましてや舌を付けていませんが。
なんというか、藤平伸の作品を鑑賞していると、美味しそうな印象を受けるのです。
味は、ケーキ屋さんの洋菓子という感じでしょうか。
(↑決して、パティスリーのスイーツでは無い!) 。
今回の出展作品の中で、僕が特に美味しそうに感じたのが、《香炉雪のあした》 です。
雪の表面にプツプツと気泡が入っているのですが。
その感じが、雪のポテッとした表現とあいまって、
まるでホットプレートで焼いている最中のホットケーキのようでした。
手元にシロップがあったら、たぶん無意識に作品にかけてしまっていたかもしれません。
これから美術展に行かれる方は、シロップを持参しないよう、お気を付け下さいませ。
上で紹介した以外にも、絵本の世界的で美味しそうな作品が多数紹介されていました。
時間をかけて、じっくりと楽しんで頂きたい展覧会です。
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夢つむぐ人 藤平伸世界 展
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