ゴーギャンと言えば、タヒチ。
タヒチと言えば、ゴーギャン・・・というくらいに、タヒチのイメージが強いゴーギャンですが。
実は、フランス北西部に位置する小さな村・ポン=タヴァンも、
ゴーギャンの画家人生にとって、とても大きな意味を持つ地なのです。
この地の滞在中にエミール・ベルナールらと交流したことで、ゴーギャンは自身のスタイルを確立しました。
また、この地で、ゴーギャンを慕う若い画家たちと交流し、彼らに大きな刺激を与えました。
そんなゴーギャンとポン=タヴァンとの関係、
そして、ポン=タヴァンでゴーギャンと交流した画家たちに焦点を当てた展覧会が、
現在、パナソニック 汐留ミュージアムで開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
“ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展” は、12月20日まで。
こちらの展覧会に出展されているゴーギャン作品は、計11点。
しかも、そのうちの6点は、日本初公開作品です。
ポール・ゴーギャン 《2人の子供》 1889(?)年
ニイ・カールスベルグ・グリプトテク美術館、コペンハーゲン Ny Carlsberg Glyptotek, Copenhagen
ポール・ゴーギャン 《2人のブルターニュ女性のいる風景》 1888年
ニイ・カールスベルグ・グリプトテク美術館、コペンハーゲン Ny Carlsberg Glyptotek, Copenhagen
他の画家の作品とは違い、ゴーギャンの作品だけは、
壁と作品の間にパネルが設えられおり、特別扱いを受けていました。
・・・・・・なのですが。
展覧会全体を鑑賞した率直な第一印象は、
「あれっ?ゴーギャンって主役だった??」
でした。
ゴーギャンよりも、ポール・セリュジエや、
フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドーといった、
フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドー 《藁ぶき家のある風景》
1921年 カンペール美術館 Musée des beaux-arts de Quimper, France
ゴーギャン以外の画家の作品のほうが、よっぽど印象に残っています。
僕が変なのかとも思いましたが・・・
公式図録の表紙に使われていたのが、
ゴーギャンではなくポール・セリュジエの作品だったので、
おそらく、公式にゴーギャンは主役ではないのでしょう (笑)
ゴーギャンのネームバリューに頼りながらも、
実は、ゴーギャンよりも知名度が無い、でも、地味に良いポン=タヴァンの画家を紹介したい展覧会。
そんな印象を受けました。
まんまとやられましたが (←?) 、地味に良い展覧会でした。
個人的に特に印象に残っている画家は、ジョルジュ・ラコンブ。
独特の赤黒い色彩世界が、なんとも言えず惹き付けられるものがありました。
ただ、写真左の 《ヴォロール、灰色の波或いはカマレの断崖》 という作品は、
ゴーギャンの油彩画 《淵の上に牝牛のいる海景》 に霊感を受けた作品とのこと。
googleで検索したら、まんまでした。
さらに、そのゴーギャンの油彩画にも、
歌川広重 (2代) による 《諸国名所百景 信州木曽の雪》 という元ネタが。
Google画像検索とネット民がいない時代で良かったなァと思う作品でした。
それと、もう一つ印象に残ったのが、
写真左のエミール・ジュールダン作 《嵐の後》 という作品です。
こちらも、色味が独特。
プロセスだとか、トランスファーだとか、
スマホのカメラの一度も使ったことが無いフィルターを通して見た風景という感じがしました。
ちなみに、写真右はマキシム・モーフラの 《3つの断崖、サン=ジャン=デュ=ドワ》 という作品。
じーっと観ていたら、船越英一郎と片平なぎさの姿が浮かび上がってきました (僕の脳内で)。
┃会期:2015年10月29日(木)~12月20日(日)
┃会場:パナソニック 汐留ミュージアム
┃http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/15/151029/
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ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展
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