現在、練馬区立美術館で開催されているのは、
“バルビエ×ラブルール アール・デコ、色彩と線描のイラストレーション” という美術展。
こちらは、昨年に開催された “グランヴィル-19世紀フランス幻想版画” に引き続き、
フランス文学者の鹿島茂さんの膨大なコレクションを連続的に紹介するシリーズの第2弾。
今回は、アール・デコ期を中心に活躍した、
ともにフランスのナント出身の画家―ジョルジュ・バルビエ (1882-1932) と、
ジャン=エミール・ラブルール (1877-1943) ―が紹介されています。
会場に入って、まず出会ったのが、こんな絵や、
こんな絵。
ポップで、エロティックな世界です。
一昔前の少女漫画っぽい感じがしました。
“ふむふむ。これが、ラブルールの作風か~”
と思いきや、作者の名前に目をやると、
これらの絵を描いたのは、ジョルジュ・バルビエ。
勝手に、名前のイメージから、男女の絵を描いた方が、ラブルールだと思っていました。
むしろ、ラブルールは、こんな絵や、
こんな絵を描いています。
全然、ラブなルールを描いていません。
皆様、名前で人を判断するのは、やめましょう (←お前だよ!)
色彩豊かで官能的な世界のバルビエに対し、
シンプルでシャープな線のスタイリッシュな世界のラブルール。
全く対照的な2人の画家の作品です。
どちらが好みかは人それぞれでしょうが、
僕個人的に好きだったのは、ラブルールの方でした。
特にお気に入りは、魚やカニを描いた 《海洋生物》 シリーズです。
ラブルールの描く生物は、
特にキャラクター化されているわけではないのに、妙に愛らしいのです。
ちなみに、ラブルールの描く生物に、
にわかラブルールファンになった僕としては、《アンドロメダ》 は、一押し作品!
しばらく、この絵の前で魚たちを愛でていました。
さてさて、正直なところ、ラブルールが良かっただけに、
(注:あくまで、僕の意見ですが)バルビエは、少なくても良かったです。
色は綺麗だし、構図も面白いのですが、エロい。
基本、女性は、胸がはだけています (笑)
こういう絵が多いと、練馬区立美術館の美術展だけに、
“練馬区って、そういう性向があるのかな・・・”
と、勘ぐってしまいました (←下種の勘ぐり)
練馬区民は、ともかく。
鹿島茂さんには、そういう性向があるのかもしれません (←下種の勘ぐり再び)
ただ、個人的に好きか嫌いかは、好みの問題なのでさておき。
保存状態が、とても良いことに、ただただ感動。
鹿島茂さんのコレクションは、質量ともに素晴らしいです。
来年への期待も込めて、1ツ星。
ちなみに。
今回の美術展に合わせて、
練馬区立美術館のいたるところに、バルビエorラブルール風が。
入り口に。
外観に。
そして、トイレに (笑)
徹底しています!
もちろん。
こちらは、男子トイレ内の様子。
女子トイレは、どうなのでしょう??
気になりますが、さすがに入りませんでした (笑)
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バルビエ×ラブルール アール・デコ、色彩と線描のイラストレーション
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