~前回のおさらい~
ダーツが刺さった街に行って、アートなものを探してくる新企画。
その名も、『関東一円アーツの旅』 。
今回の舞台は、茨城県かすみがうら市。
前回の秩父市と違って、アートなもの探しに苦戦を強いられるも、
聞き込みを続けた結果、地元の方から、「あのお寺はスゴいよ!」 という有力な情報をゲット!
果たして、どんなお寺なのか?!
地元民の情報をもとに、やってきたのは長興寺。
「スゴい、スゴいって、一体何がそんなにスゴいんだろう?
そんな風にハードルをあげられちゃうと、かなりスゴくない限り、スゴいと思えな・・・・・スゴっ!!」
参道に、なんかヘンな石像があるではないですか。
ただのヘンではありません。
相当にヘンです。
このヘンな石像があるのは、参道だけかと思いきや・・・
境内にもビッシリ!
それどころか、お墓のスペースにもビッシリ!
さらには、寺院の裏山 (?) にもビッシリ!
確かに、予想していた以上にスゴかったです。
ただ、スゴいのは、疑いようもないですが。
アートっていうか、軽いホラーじゃね!?
とりあえず、この謎の石像の正体を探るために、住職さんに真相を直撃してみることに。
「すいません。ちょっとお話を伺ってもいいですか?」
「お前さん、どこから来たの?」
「東京からです。」
「ほー。今、コーヒー淹れるから、中に入れ」
そんな流れで、本堂にあがらせてもらうことに。
本堂内を見回してみると、意外なモノが目に飛び込んできました。
フリーメイソンと関わりが深いとされる 『フルベッキ写真』 です。
(気になる方は、「フルベッキ写真 フリーメイソン」 で検索)
“・・・何で、こんなものが??”
スゴい、というか、ヤバいところに来てしまったのでは。
不安で胸がいっぱいです。
そうこうしているうちに、コーヒーが運ばれてきました。
「で、話ってのは何だい?」
「あ、え~と、ここって古いんですか?」
「古いよ。江戸時代のはじめくらいからあるよ。」
「そうなんですか!いや、境内にあった不思議な石像が新しい感じだったので・・・」
「あー、あの五百羅漢様か。」
「あれって、ご住職が作られたんですか?」
そう尋ねてみると、想像の斜め上を行く答えが返ってきました。
「あの五百羅漢様は、この辺の人が勝手に作って、勝手に置いていくの。」
「えっ?!ご住職が頼んだんじゃないんですか?!」
「そう。」
「ここ最近のものなんですか?」
「いやー、30年くらい前からになるかなぁ。」
羅漢様という体裁だから、まぁ、アレですが。
状況だけ考えたら、不法投棄に近いものがあります。
「石像を作っている方は、皆様、普通の方なんですか?」
「そうだよ。でも、最初に作り始めたのは、藝大出身の鶴見 (修作) さん。」
藝大・・・五百羅漢・・・ん?!
つい先日まで、“村上隆の五百羅漢図展” が、森美術館で開催され大盛況でしたが。
ここ長興寺で開催されていた “鶴見修作の五百羅漢展” に関しては、ノーチェックでした。
ちなみに、こちらが、鶴見さんの作品とのこと。
当たり前ですが、素人の石像とは、出来が違います。
・・・・・妖しさは、どっこいどっこいですが (笑)
さらに、ご住職より、「せっかく来たんだから、スゴいモノ見せてあげるよ。」 とのお言葉が。
“もう十分にスゴいモノを見たけど、さらに何かあるの?!”
期待で胸が膨らみます。
すると、おもむろにメガネを外すご住職。
眉間を指さし、そこに注目するよう促されます。
“??”
「白い毛が1本はえてるだろ。」
「・・・はぁ」
「これは白毫。」
「びゃくごう?」
「仏像さんの眉間にあるだろ。」
「あぁ、ありますね。」
白毫とは、仏の眉間にあるという白い巻き毛のことです。
(※イメージ)
「修行するようになったら、俺にも白毫がはえるようになったんだ。」
「えっ、白毫って、そういうものなんですか?!
じゃあ、若い時からずっとその白い毛がはえてるんですか?」
「ずっとじゃないよ。
100日経つと、はえてきて、21日経つと抜けちゃうの。それで、また100日後にはえてくる。」
何、その謎の周期?!
「じゃあ、またしばらくしたら、抜けちゃうんですね。」
「だから、お前さんは、これが見られてラッキーだよ。」
「・・・・・・。」
僕は、かすみがうら市まで来て、一体何を見ているのか。
いや、こういう出合こそが、『関東一円アーツの旅』 の醍醐味。
次は、あなたの街にダーツが刺さるかも知れません。
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関東一円アーツの旅 茨城県かすみがうら市 後編
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