現在、写実の殿堂ことホキ美術館では、
“心ゆさぶる写実絵画-今を生きる日本の作家たち” という展覧会が開催中です。
こちらは、今年で開館6周年目を迎えるホキ美術館の現時点での集大成とも言うべき展覧会。
森本草介さんの 《未来》 を筆頭に、
森本草介 《未来》 2011年 ホキ美術館
400点を越える所蔵作品の中でも、特に人気の高い作品ばかりが出展されています。
まさに、ベスト・オブ・ベストな展覧会です。
五味文彦 《木霊の囁き》 2010年 ホキ美術館
藤原秀一 《萩と猫》 2009年 ホキ美術館
「いつかはホキ美術館に行ってみたい!! (でも、遠い。。。)」
と思っていた皆様、この機会を逃す手はありません!
今回の出展作の中で、一番心をゆさぶられたのが、藤原秀一さんの 《デルフト東門》 という作品です。
2014年 ホキ美術館
《デルフト東門》 というタイトルを目にする前に、
フェルメールの傑作 《デルフトの眺望》 を、思わず連想。
「えっ、フェルメールの新作?!」
と思ってしまったほどです。
絵の前に立つと、ちゃんとオランダの空気が感じられます。
(・・・・・オランダに行ったことはないですがw)
また、山本大貴さんの 《Ray at3:00p.m.(cloudy)》 にも静かに心をゆさぶられました。
2010年 ホキ美術館
写真のような写実絵画。
でも、写真と決定的に違うのは、写真のように一部にピントがあっているわけではなく。
画家が目にした通りに描いているため、絵の隅々まで全体的にピントがあっているわけです。
というお約束があった上で、あえて画面手前の花瓶と花にピントをあわせて、描いている一作。
ここまで来ると、もはや写真と写実絵画の境界線はどこにあるのか。
価値観すら、ゆさぶられる作品でした。
キューティハニーやエヴァなどアニメネタを取り入れたり、
プロジェクションマッピングとコラボした作品に挑んだり。
チャレンジ精神が止まらない石黒賢一郎さんの2015年最新作も出展されていました。
2015年 ホキ美術館
タイトルは、《ガスマスクを被らなくてはならない》。
一体どういう状況なのでしょうか。
いろいろとわからないことだらけですが、妙に気になって仕方がない作品です。
ちなみに、いくつかの出展作品のサイドに、『55』 とだけ書かれたキャプションがありました。
これは、昨年出版された・・・
写実絵画とは何か? ホキ美術館名作55選で読み解く/生活の友社
で紹介されている55作品であるという意味とのこと。
それら55作品には、特に解説のキャプションは添えられていません。
「読んでから来てください」 ということなのでしょうか。
本に記載されたほどの詳細な解説ではなくてもいいですが、
手軽な解説が55作品に添えられていたら、もっと親切な展覧会になったのに。
さてさて、館内でこんなチラシを発見してしまいました。
なんだか、スゴく楽しそうなトークイベントですね!!
というわけで、気になった方は、是非↓
ギャラリートーク 第33回 「アートテラー・とに~の心ゆさぶる写実絵画」
・・・告知ですけど、なにか (笑)?
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心ゆさぶる写実絵画
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