ルノアールを筆頭に、モネ、ゴッホ、シャガール…と、
街を歩いていると、時に、美術界の巨匠たちと同じ名前のお店に出くわします。
果たして、それらのお店と巨匠との間に関係はあるのか??
気になるようで気にならない。
でも、気にしてしまったら、気になって仕方がない。
そんな疑問を解消すべく、アートテラーは今日も店へと赴く!!
今回は、東京屈指のミュージアムタウン上野・・・と言っても、
最寄り駅は御徒町ですが、その近辺で見つけたお店を紹介いたします。
「珈琲処」 が大きすぎて、肝心の店名が見づらいですが。
親密派 (アンティミスト) を代表するフランスの巨匠ピエール・ボナールと・・・
《浴槽、ブルーのハーモニー》
同じ名前が付けられています。
上野御徒町の地にオープンして、まだ2年強とのこと。
よほど新しい喫茶店なのかと思いきや、
実は、1950年に日本橋にオープンしたという老舗中の老舗の喫茶店なのだとか。
品格というか、ベテランの風格のあるお店です。
珈琲処だけあって、コーヒーのメニューは豊富でしたが。
ここは、やはりボヌールブレンド (750円) をセレクト。
注文ごとに、豆を挽くというこだわりがあるそうなので、しばし待つことに。
この待ち時間も、美味しさの秘訣です。きっと。
・・・・・・2分後。
さすがに手持無沙汰なので、オーダーしたにも関わらず、メニュー表を眺めて待つことに。
すると、裏側に、こんなものが!
ボヌールのコーヒーは、“訳あっておいしい” のだそうです!!
しばらくするうちに、そんな訳アリなコーヒーが運ばれてきました。
庶民感覚からすると、750円は、やや高い気がしますが。
そういうことは顔には出さず、一口。
「美味い!」
比べるべきでないことは重々承知していますが、
コンビニコーヒーやマクドナルドのコーヒーとは、味も香りも全然違います。
ややトロッとした印象。
決して、煮詰まっているというわけではなく、濃縮された感じです。
リッチな気分に浸りながら、コーヒーと居心地を堪能。
お会計の際に、思い切って店名は画家のボナールと関係があるのか尋ねてみました。
すると、「そうですよ。」 との返事。
「でも、ボナールの絵とかポスターは飾ってないんですね?」
と畳みかけると、
「ボナールの絵は高いですから・・・」
とのこと。
まぁ、それはそうですよね。
「あぁ、その代わり、藤田嗣治の絵はありますよ」
と指を指した先には、なんと・・・
ホンモノの藤田嗣治の作品があるではないですか?!
ボナールは関係ないですが (笑)
ただ。
藤田嗣治と言えば、乳白色。
乳白色と言えば、藤田嗣治なわけですが。
こちらの作品は、カフェオレ色に変色していました。
さすが、珈琲処。
<お店情報>
珈琲処ボナール
住所:東京都台東区上野1-18-11
定休日:無休
営業時間:[月~土] 11:00~22:00 [日・祝] 11:00~20:00
美術ブログ界の巨匠になるべく、ランキングに挑戦しています
↧
第21回 台東区上野でボナール
↧