現在、埼玉県立近代美術館では、“竹岡雄二 台座から空間へ” が開催されています。
こちらは、国際的な舞台で活躍するドイツ在住の美術家・竹岡雄二さん、
その30年にも及ぶドイツでの制作活動を、約20点の代表作で振り返る待望の初回顧展です。
竹岡雄二さんの代名詞とも言えるのが、台座彫刻。
下の写真の左に写っているのは、そのシリーズのうちの1つで、
その名もズバリ、《オレンジの台座》 というタイトルが付けられています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
さらに、下の写真の左に写っているのは、《七つの台座》 です。
彫刻家を目指し、日々制作に明け暮れていた若き日の竹岡氏。
“彫刻とは何か?” と深く思い悩むうちに、
「そもそも、彫刻を置くための台座とは何か?」
と、考えるように。
その結果、「いっそ、台座から作ってみよう!」 と作り始めたのが、台座彫刻シリーズなのだとか。
無理無理、お笑いに例えると、“漫才とは何か?” と悩んだ末に、
“いっそ、漫才のマイクスタンドから作ってみよう!” と思い至ったようなもの。
実に、ぶっ飛ん・・・もとい、独創的な発想です。
彫刻なのか?台座なのか?
それ自体が作品なのか?
もしかしたら、見えない彫刻が展示してあるのか?
それとも、この台座彫刻が置かれた空間が、作品なのか?
向き合えば向き合うほど、「?」 が尽きません。
一見すると、とてもシンプルな作品なのですが、
その根底に隠されたコンセプトは、実はかなり複雑。
無口そうに見えて、実はおしゃべり、といった感じです。
ともあれ、台座彫刻の数々を通して、
「作品を見せるとはどういうことなのか?」 を考えさせられました。
ちなみに、そのテーマは竹岡作品に一貫しており、
ショーケースをモチーフにした 《クリーン・ルーム・ジャパン》 や、
マガジンラックをモチーフにした 《インターナショナル・アート・マガジン・ラック》 など、
台座彫刻シリーズ以外の作品でも、見せるもの、陳列するものが、重要な要素となっています。
個人的に一番衝撃的だった作品は、《サイト・ケース1》。
遠くからではわかりづらいので、近づいてみましょう。
なんと、壁の一部が削られているのです。マジで。
こちらは、ミュージアムそのものを作品にしてしまう 「ミュージアム」 シリーズの1つ。
思いついた竹岡さんも竹岡さんなら、
それを許した (?) 埼玉県立近代美術館も埼玉県立近代美術館です。
さてさて、今回の竹岡雄二展は、もう1会場、同じ埼玉県内にある遠山記念館でも開催されています。
(そのため、埼玉県立近代美術館会場に遠山記念館の所蔵品が展示されています)
1936年に竣工した近代和風建築の傑作・遠山邸に、
新作 《ルートヴィッヒ・ヴィトゲンシュタインの台座》 をはじめ、
計6点の竹岡作品が展示されています (闖入しています?)。
近代和風建築と現代アートのセッション。
違和感があるようで、意外と馴染んでいるようで、やっぱり違和感があって。
建物と作品とのその絶妙な関係性に、静かな感動を覚えました。
遠山記念館は、なかなか簡単に行けない距離にありますが、行くだけの価値はありました。
他の作品の写真も紹介したいところですが、
ここで紹介してしまうと、たぶん皆さま、行った気になって、
足を運ばなくなるでしょうから、あえて自粛します (笑)
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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こちらは、国際的な舞台で活躍するドイツ在住の美術家・竹岡雄二さん、
その30年にも及ぶドイツでの制作活動を、約20点の代表作で振り返る待望の初回顧展です。
竹岡雄二さんの代名詞とも言えるのが、台座彫刻。
下の写真の左に写っているのは、そのシリーズのうちの1つで、
その名もズバリ、《オレンジの台座》 というタイトルが付けられています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
さらに、下の写真の左に写っているのは、《七つの台座》 です。
彫刻家を目指し、日々制作に明け暮れていた若き日の竹岡氏。
“彫刻とは何か?” と深く思い悩むうちに、
「そもそも、彫刻を置くための台座とは何か?」
と、考えるように。
その結果、「いっそ、台座から作ってみよう!」 と作り始めたのが、台座彫刻シリーズなのだとか。
無理無理、お笑いに例えると、“漫才とは何か?” と悩んだ末に、
“いっそ、漫才のマイクスタンドから作ってみよう!” と思い至ったようなもの。
実に、ぶっ飛ん・・・もとい、独創的な発想です。
彫刻なのか?台座なのか?
それ自体が作品なのか?
もしかしたら、見えない彫刻が展示してあるのか?
それとも、この台座彫刻が置かれた空間が、作品なのか?
向き合えば向き合うほど、「?」 が尽きません。
一見すると、とてもシンプルな作品なのですが、
その根底に隠されたコンセプトは、実はかなり複雑。
無口そうに見えて、実はおしゃべり、といった感じです。
ともあれ、台座彫刻の数々を通して、
「作品を見せるとはどういうことなのか?」 を考えさせられました。
ちなみに、そのテーマは竹岡作品に一貫しており、
ショーケースをモチーフにした 《クリーン・ルーム・ジャパン》 や、
マガジンラックをモチーフにした 《インターナショナル・アート・マガジン・ラック》 など、
台座彫刻シリーズ以外の作品でも、見せるもの、陳列するものが、重要な要素となっています。
個人的に一番衝撃的だった作品は、《サイト・ケース1》。
遠くからではわかりづらいので、近づいてみましょう。
なんと、壁の一部が削られているのです。マジで。
こちらは、ミュージアムそのものを作品にしてしまう 「ミュージアム」 シリーズの1つ。
思いついた竹岡さんも竹岡さんなら、
それを許した (?) 埼玉県立近代美術館も埼玉県立近代美術館です。
さてさて、今回の竹岡雄二展は、もう1会場、同じ埼玉県内にある遠山記念館でも開催されています。
(そのため、埼玉県立近代美術館会場に遠山記念館の所蔵品が展示されています)
1936年に竣工した近代和風建築の傑作・遠山邸に、
新作 《ルートヴィッヒ・ヴィトゲンシュタインの台座》 をはじめ、
計6点の竹岡作品が展示されています (闖入しています?)。
近代和風建築と現代アートのセッション。
違和感があるようで、意外と馴染んでいるようで、やっぱり違和感があって。
建物と作品とのその絶妙な関係性に、静かな感動を覚えました。
遠山記念館は、なかなか簡単に行けない距離にありますが、行くだけの価値はありました。
他の作品の写真も紹介したいところですが、
ここで紹介してしまうと、たぶん皆さま、行った気になって、
足を運ばなくなるでしょうから、あえて自粛します (笑)
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