国立歴史民俗博物館。通称、歴博。
千葉県の佐倉市近郊の小学生なら一度は訪れる博物館です。
佐倉市のお隣の八千代市出身の僕も、もちろん小学生の時に訪れました。
それ以来、全く足を運んでいませんでしたが。
今回、10数年以上ぶりに、足を運んでみました。
相変わらず、だいぶ離れた場所からも、歴博とわかる建物です (笑)
こちらの意味不明に巨大な門をくぐって、いざ歴博へ。
その道中で、マムシの恐怖と闘いながら (笑)
歴博に到着しました。
デカい!
企画展が楽しみでやってきたのですが、
子どもの頃を懐かしんで、まずは、常設展の会場へ。
昔よりも、展示室が綺麗に、
そして、洗練されていて、ビックリ!
僕も大人になりましたが、歴博も成長していたのですね (←なぜに、上から目線?)
ハニワに興奮したり!
ゴジラに興奮したり!
団地のリアルな再現に興奮したり (というより、実家が団地なので、親近感が沸いたり)!
久しぶりに訪れた歴博の常設展会場は、まさにワンダーランド!
少し楽しむつもりが、気づけば、1時間以上も滞在。
これでも、だいぶ駆け足で見たつもりなのですが。
さて、いよいよ企画展の会場へ。
現在、歴博で開催されているのが、
“洛中洛外図屏風と風俗画” という展覧会。
実は、歴博には、重要文化財の 《洛中洛外図屏風(歴博甲本)》 や、
同じく、重要文化財の 《洛中洛外図屏風(歴博乙本)》 をはじめ、
計6点もの洛中洛外図屏風が所蔵されています。
それらを一挙に展示するとともに、
日本全国から集めた洛中洛外図屏風も紹介するという洛中洛外図屏風尽くしな展覧会です。
ただし!
洛中洛外図屏風の中で最も有名な 《上杉本 洛中洛外図屏風》 は、
パネルでの展示・・・。
『洛中洛外図屏風』 をテーマにした展覧会で、まさか 《上杉本 洛中洛外図屏風》 が展示されないとは。
AKB48に、前田敦子がいないようなものです (←?)
さてさて、右を見ても左を見ても洛中洛外図屏風…のこちらの展覧会。
細かい絵のオンパレードで、ひたすら目が疲れました。
洛中洛外図屏風は、まとめて見るものじゃないですね (笑)
それなりに違いはあるとはいえども、洛中洛外図屏風ばかり。
ただ普通に並べただけでは、絶対に飽きてしまいそうです。
しかし、今回の展覧会では、飽きさせない工夫が随所に見られました。
細かすぎて伝わらない洛中洛外図屏風の絵を、
タッチパネル画面で巨大化出来るようなコーナーがあったり。
床面に京都の地図と描かれた名所の切り抜きがあったり。
《洛中洛外図屏風(歴博甲本)》 の登場人物1426人 (!) をすべてデータベース化していたり。
(そのデータベースは、web上でも見られます。こちらから)
また、一つ勉強になったのが、こちら↓
《洛中洛外図屏風(歴博甲本)》 のレプリカが、向かい合わせで展示されています。
“あれっ?横に並べて展示しないの??”
実は、 《洛中洛外図屏風(歴博甲本)》 の右隻と左隻は、
それぞれ京都の東と西を描いたもの。
むしろ、このように並べることで、正しい京都の姿が再現出来るのだそうです。
他にも、飽きさせない工夫として、
それぞれに、 『「洛中洛外図屏風」 のこの人』 というキャプションが寄せられています。
そのキャプションには、こうありました。
以下は、屏風に描かれた大勢の人物像の中から、本展の担当者が関心を持った人を取り上げます。
よろしければおつきあいください。
何と、控え目で礼儀正しいキャプションなのでしょう。
好青年のような言い回しに、好印象を抱きました。
そして、このキャプションのおかげで、
洛中洛外図屏風に描かれた人に親しみを持つと同時に、
洛中洛外図屏風のどこに 『この人』 が描かれているのかを探す楽しみが増えました。
“ウォーリーを探せ!” 的な楽しさです (笑)
ちなみに。
数々の 『洛中洛外図屏風』 が展示されていた今回の展覧会ですが。
そのラストに展示されていたのは、鏡で出来た屏風。
「?????」
いきなりのシュールな展開に、戸惑う僕。
キャプションに助けを求めます。
そこには、こう書いてありました。
《時代を映す鏡》
風俗画は 「時代を映す鏡」 と言われます。
展示の最後に屏風に映る現代の風俗をご覧になってください。
「?????」
言われるがまま、ご覧になってみましたが。
そこに映っていたのは、キョトンとする僕でした。
美術ブログのランキングにご協力をお願いします
↧
洛中洛外図屏風と風俗画
↧