現在、東京ステーションギャラリーで開催されているのは、
“動き出す!絵画 ペール北山の夢―モネ、ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち” 。
ペール北山こと、北山清太郎 (1888~1945) をフィーチャーした日本初の展覧会です。
・・・・・・・と言われたところで。
おそらく多くの方が、「ペール北山って誰よ??」 と思われていることでしょう。
僕も、「ペール北山?あぁ、あの 『ちびまる子ちゃん』 のモノマネが上手い人ね」 と思ってました。
(↑それは、カール北川!)
一部の人には、「日本初のアニメーション作家」 のひとりとして知られているという北山清太郎。
実は、アニメーションの世界に進む前は、
岸田劉生や木村荘八といった若き洋画家たちの活動を支援したり、
美術雑誌 『現代の洋画』 を編集し、当時の最新西洋美術情報を発信したり、
『現代の洋画』 第2号 和歌山県立近代美術館蔵
日本の洋画界に多大な貢献をした人物だったのです。
そう、北山清太郎は、まさに日本の洋画界のキーパーソンと言えましょう。
・・・・・にも関わらず、一般の人にはもちろん、
美術界の人にもほとんどその名を知られていないとのこと。
悲しいですね。。。
ちなみに、「ペール北山」 というあだ名は、
ゴッホら多くの若い画家たちを支えた画材商ペール・タンギー(ペールは親爺の意) に由来するそうです。
面倒見の良い北山を慕った若い画家たちが、いつしか 「ペール北山」 と呼ぶようになったのだとか。
しかし、その時、北山清太郎は26歳。
『親爺』 呼ばわりされて、本人は複雑だったそうです (笑)
悲しいですね。。。Part2
そんな北山清太郎という裏方の人物に焦点を当てた今回の展覧会。
水彩画家でもあった北山の作品は、2点しか出展されていませんでした。
(展覧会でも裏方的ポジションは変わりませんw)
展示のメインとなるのは、北山が紹介したゴッホや、
モネ、ルノワール、ピカソといった西洋の画家の作品に、
フィンセント・ファン・ゴッホ 《雪原で薪を集める人びと》 1884年 吉野石膏株式会社蔵(山形美術館寄託)
ピエール=オーギュスト・ルノワール 《泉による女》 1914年 大原美術館蔵
岸田劉生や木村荘八、高村光太郎、萬鉄五郎といった北山と関わりの深い明治大正期の画家の作品です。
岸田劉生 《日比谷の木立》 1912年頃 下関市立美術館蔵
萬鉄五郎 《女の顔(ボアの女)》 1912年 岩手県立美術館蔵
そのラインナップは、ペール北山の知名度からは予想できないほどに (←失礼!)、超豪華。
西洋と日本、夏フェス並の豪華メンバーが揃っていました。
明治から大正にかけて、美術界がダイナミックに動き出した一番熱い時代だったことを実感できる展覧会。
この秋のダークホース的展覧会です!
ちなみに。
金曜の夜は 「おやじでNight!」 というキャンペーンが実施されているそうです。
中年男性はもちろん、オヤジ顔の若者、中身がオヤジの女性まで、
オヤジを自認してさえいれば、入館料が一般1000円のところ500円になるとのこと。
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動き出す!絵画 ペール北山の夢
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