ヨコハマトリエンナーレに大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ、
瀬戸内国際芸術祭、道後オンセナート、あいちトリエンナーレ、国東半島芸術祭・・・etc。
ここ数年、日本各地で芸術祭が開催されています。
アート界が盛り上がるのは、大変喜ばしいことですが。
正直なところ、「いくらなんでも芸術祭多すぎない?」 と思っています。
と、そこに来て、今年2016年より、“さいたまトリエンナーレ” がキックオフ。
「もういいよ!いい加減にしろ!どうもありがとうございました」 感は否めません。
・・・・・・・が。
この感情は、芸術祭の飽和状態から沸き起こったものなのか、
それとも、千葉出身の身として、埼玉に対するライバル心から沸き起こったものなのか。
そこを確かめるためにも、やはり一度足を運ぶ必要はありそうです。
というわけで、先日、会期一週目に足を運んでまいりました。
会場は大きく分けて3エリアに分かれています。
最初に向かったのは、人形の町として知られる岩槻エリア。
駅からメイン会場までは、無料バスが運んでくれます。
(平日は30分に1本、土日祝は20分に1本)
僕が利用した便は、なんとお客さんが僕だけ。
バスを一人で貸し切るという経験もまた、なんとも非日常なアートな体験でした (笑)
到着したのは、旧埼玉県立民俗文化センター。
ここには、14のアートプロジェクトが集結しています。
今回のさいたまトリエンナーレで、もっともアートの密度が高いスポットと言えましょう。
まず目に飛び込んできたのは、
スロベニアの作家マテイ・アンドラシュ・ヴォグリンチッチの作品です。
この方は、ありふれた場所をありふれた素材で埋めつくすことでおなじみのアーティスト。
今回は、旧埼玉県立民俗文化センターの中庭空間 (というありふれた場所) を・・・・・
大量の枕で埋め尽くしています!!
意外とビックリな光景。
でも、意外とすぐに見慣れます (笑)
そういう意味では、話の枕にピッタリなアート作品と言えましょう (←誰がうまいこと言えと)。
旧埼玉県立民俗文化センターの中で紹介されていたアートの中で、個人的に印象深かったのは、何と言っても、川埜龍三さんの 《犀の角がもう少し長ければ歴史は変わっていただろう》 です。
僕らが住んでいる世界を、「さいたまA」 とするならば、
この展示空間内で紹介されているのは、パラレルワールドとなる 「さいたまB」 での出土品。
・・・・・という体の作品です。
具体的には、「さいたまB」 の世界では、こんな埴輪が出土したそうです。
巨大な犀の埴輪。
しかも、頭には玉が嵌め込まれています。
犀と玉。犀玉。さい玉。さいたま。バンザーイ!
・・・・・説明している僕のほうが若干恥ずかしくなってきました (笑)
他にも、UFOの埴輪をはじめ、へんてこな埴輪が出土しているそうです。
くだらないと言ってしまっては、それまでですが。
展示は、ちゃんと歴史館風。
ディテールが凝っています。素晴らしい。
他にも、旧埼玉県立民俗文化センターでは、
ベテランの小沢剛さんの 「帰ってきた」 シリーズ最新作 《帰って来たJ.L.》 や、
芸術祭の常連・西尾美也さんの 《感覚の洗濯》 なども紹介されていましたが。
個人的にグッと来たのは、
ソ・ミンジョンの 《水がありました》 というインスタレーション作品です。
写真では全く伝わりませんが、とにかく幻想的で透明感のある空間が広がっていました。
しばらくボーっとしてられる自信があります (←?)。
さてさて、旧埼玉県立民俗文化センターの中ももちろん良かったのですが。
一番の目玉作品は、旧埼玉県立民俗文化センターの外にあります。
制作したのは、資生堂ギャラリーでの展覧会、
“たよりない現実、この世界の在りか” で大反響を巻き起こした現代芸術活動チーム・目。
この茂みの向こうに、とんでもない作品世界が広がっているのですが・・・
主催者の意向により、写真撮影はもちろん、ネタバレも禁止。
あー、言いたい!
とにかく、訪れた瞬間、目が点に。
「えーーーーーーーっっっっ!」 ってなりました。
ていうか、ならざるをえないでしょう。
どんだけの労力を使えば、あんな作品が作れるのか。
それくらいの大作です。
あー、言いたい。
この目の作品を観るためだけに、旧埼玉県立民俗文化センターに行く価値は大いにあります。
旧埼玉県立民俗文化センターのあとは、大宮エリアに。
・・・・・と長くなりそうなので、今日はこの辺で。
明日に続きます。
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さいたまトリエンナーレ2016(前編)
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