国立西洋美術館で開催中の “クラーナハ展―500年後の誘惑” に行ってきました。
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(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
こちらは、ドイツ人画家ルカス・クラーナハ(父)(1472~1553) の日本初となる大回顧展。
世界10か国以上から、約120点のクラーナハ作品が集結した空前絶後の展覧会です。
この規模のクラーナハの展覧会が今後日本で開催されることは、ほぼ不可能とのこと。
そういう意味では、日本初にして日本最後のクラーナハ展と言っても過言ではないかもしれません!
・・・・・・・と、鼻息荒く言われたところで、「クラーナハって誰?」 という方も、多いはず。
簡単に説明しますと、ルカス・クラーナハ(父) は、北方ルネサンスを代表する画家の一人。
“クラナハ” と表記されたり、“クラナッハ” と表記されることもあります。
ザクセン選定侯フリードリッヒ3世に宮廷画家として仕える一方で、
大きな工房のマイスターとして数多くの作品を制作し、ビジネスマンとしても大成功、
はてはザクセンの市長も務めたという、なんとも順風満帆な人生を歩んだ人物です。
また、宗教革命でおなじみのマルティン・ルターとは友人であり、
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ルカス・クラーナハ(父) 《マルティン・ルター》 1525年 ブリストル市立美術館 © Bristol Museums,Galleries & Archives
ルターや彼の家族の肖像画を数多く残しています。
世界史の教科書に載っているマルティン・ルターの絵を描いたのも、クラーナハです。
さて、そんなクラーナハの作品の特徴は何と言っても、その独特なエロティシズム。
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ルカス・クラーナハ(父) 《泉のニンフ》 1537年以降 ワシントン・ナショナル・ギャラリー © Courtesy National Gallery of Art,Washington
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ルカス・クラーナハ(父) 《正義の寓意(ユスティティア)》 1537年 個人蔵
お世辞にもリアリティがある描き方ではないのですが。
そのポージングは妙に艶めかしいものがあります。
決して、いやらしい目で見ているわけではないですが・・・と前置きしたうえで。
クラーナハが描く女性のくびれが、エロティシズムを3割増しさせている気がします。
さらに言えば、クラーナハが描く女性は、ヌードだからエロいというだけではありません。
何よりもエロティシズムを醸し出しているのは、その目 (視線)です。
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ルカス・クラーナハ(父) 《ホロフェルネスの首を持つユディト》 1525/30年頃 ウィーン美術史美術館 ©KHM-Museumsverband.
決して、自分にはMっ気はないですが・・・と前置きしたうえで。
この絵に描かれているユディトの妖しげな目を見た瞬間に、ゾクゾクっとしてしまいました。
きっと目線があったあら、間違いなくイチコロです。
(↑あっ、この場合のイチコロは比喩であって、生首にされたいというわけではありません)
会場には、そんな妖しげな魅力を放つクラーナハ美人がたくさん。
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そして、「どこで買ったの?!」 とツッコみたくなる妖しげな服を着た人もたくさん。
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いい意味で、妖しさ満点の展覧会でした。
2ツ星。
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クラーナハの作品だけでなく、クラーナハの妖しさに魅せられたピカソや、
ジョン・カリン、森村泰昌さんらの作品も併せて展示されていたのも興味深かったです。
ちなみに、今回の展覧会で一番印象に残ったのは、《メランコリー》 という作品。
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どうしたって、あの懐かしCMを連想せざるをえません。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位ですImage may be NSFW.
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クラーナハ展―500年後の誘惑
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