~前回までのあらすじ~
かつて明治の文豪、二葉亭四迷は “I love you” をこう和訳しました。
「わたし、死んでもいいわ」 と。
また、あの夏目漱石は、“I love you” をこう和訳しました。
「月が綺麗ですね」 と。
そして、平成の世に、“I love you” をこう和訳する男がいます。
「国宝を一緒にハントしましょう」
その男の名は、国宝ハンター・とに~。
日本にある全ての国宝を目に焼き付けるべく、国内を旅する男です。
これまでにハンティングした国宝の数は、848件。
彼の独り旅は、まだまだ続く。
今回は、足利市にやってきました。
国宝ハンターとして足利市にやってくるのは、3年ぶり2度目。
前回は、鑁阿寺を訪れましたが。
今回はスケジュールの都合上、カット。
写真の奥に見えているのが、鑁阿寺です。
今回の目的地は、足利学校。
日本で最も古いとされる学校にして、日本で最も古い総合大学です。
室町時代から戦国時代にかけて、関東における事実上の最高学府であり、
当時の戦国大名たちは競って、足利学校の出身者を軍師に起用したのだそうな。
今でいう、東京大学のような教育機関です。
そんなところに、
「東大出身でもない僕が入るだなんて、めっそうもない (汗)」
・・・と思っていたのですが、たった420円払ったら、入れました。
しかも、入学証付きで。
長い年月の中で、おそらく足利学校の偏差値は相当に下がってしまったのでしょう。
時代の流れを感じます。
さて、日本で唯一という 「学校」 と書かれた門、その名も学校門を抜けて、
足利学校遺蹟図書館へ。
こちらでは、10月22日から10月30日までの期間限定で、
“日本遺産認定1周年記念 足利学校国宝展” が開催されています。
ほとんど公開されたことがない4件の国宝が一挙に公開されるという、
国宝ハンター的には、有難いことこの上なしの夢のような展覧会です。
(注:足利学校遺蹟図書館内は写真撮影禁止でしたので、庫裏内で展示されていたレプリカの写真を紹介しています)
4件の内、《宋刊本文選(金沢文庫本)》 は、3年前に目にしていましたが。
《宋版礼記正義》 (ジャンル:書跡・典籍)、《宋版尚書正義》 (ジャンル:書跡・典籍)、
《宋版周易注疏》 (ジャンル:書跡・典籍) の3件をまとめてハンティングすることが出来ました。
書かれている内容に関しては、ちんぷんかんぷんですが、
まぁ、国宝ハンター的には、理解はせずとも、見られればオッケーなのです (笑)
さて、見終わって (正味3分ほどw) 、図書館を出ようとしたところ、
中にいた警備員さんが、僕にアイコンタクトを送りながら、首をふんふんと振りはじめました。
「???」
さらに、首をふんふんする警備員さん。
よくわからないので、愛想笑いと会釈でごまかす僕。
すると、首を精一杯振りつつ、警備員さんが何かを指をさしました。
そこにあったのは、今回の展示のために作られた冊子。
来場者にプレゼントしてくれるようです。
無料とは思えないほどのクオリティに感激しました。
・・・・・が、口で言えばいいのに。
あっ、図書館だから、声を出せなかったのか!
いや、でも、そこは声を出しましょうよ (笑)
その後、せっかくなので、足利学校内を散策し、
学校らしく (?)、漢字テストがあったのでチャレンジしてみることにしました。
なんと、答えはテストの下に。
かつての最高学府だった足利学校は、どこに行ってしまったのでしょうか。
ちなみに、先日訪れた東京国立博物館で絶賛開催中の “特別展『禅-心をかたちに-』” では、
・《絹本著色達磨図》 (ジャンル:絵画)
・《無準師範墨蹟〈円爾印可状(絹本)/(丁酉歳十月)〉》 (ジャンル:書跡・典籍)
・《大覚禅師筆金剛経》 (ジャンル:書跡・典籍)
・《無学祖元墨蹟〈与長楽寺一翁偈語/弘安二年十一月一日〉》 (ジャンル:書跡・典籍)
をハンティング。
東京でまとめて国宝を見られる久しぶりの機会でした。
ずっとこういう展覧会が続けばいいのに。
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第百二十九話 国宝ハンター、入学する!
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